Project​

プロジェクト​

【新製品開発紹介】​

「多用途搬送サービスロボットシステム MELDY™」を開発​必要なものが必要な時に
必要な人に届く社会を

迫る物流クライシスと
多様化する搬送ニーズへの
対応力

近年、インターネット通販などの電子商取引(EC)市場拡大による搬送需要の増加に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、非接触搬送のニーズが急拡大しています。その一方で、流通業やサービス業などにおいては、多くの作業工程を人手に依存していることから搬送作業の省力化が課題となっています。
当社は今回、脱着型カート方式を採用し、施設内で種類の異なる搬送物に対応可能な「多用途搬送サービスロボットシステム」を開発しました。

脱着型カート方式により、
多様化する搬送需要に対応

従来の搬送ロボットは走行部と荷台部が一体化されており、ロボットが来るまで荷物を荷台に積みこむことができず、また、荷物ごとに異なる荷台部を持つロボットが必要でした。当社では、カート装着・非装着の各状態に応じて自律走行ロボットの走行制御を行うことにより、形状やサイズの異なる多様なカートとロボットを組み合わせられる、脱着型カート方式を実現しました。種類の異なる荷物を搬送することができ、多様化する搬送需要に対応します。
また、カート単体でも利用可能な設計としたことで、ロボットを呼び出す前に収納作業が行えるなどの実用性を兼ね備えており、搬送作業の省力化に貢献します。

センシングと管制システムの
組み合わせにより、
安全な自律走行を実現

ロボットに搭載したLiDARや3Dカメラなどの各種センサーを用いた自律走行技術により、人や障害物を自動で回避します。ロボットは管制システムで自動制御し、複数機の走行指示や運行管理などによって最適な配車やロボット同士のすれ違いができるため、建物内におけるロボットの安全で効率的な運用が可能です。
また、ロボットには、障害物で通れない場合などに備え、周囲の状況に応じて表情を変えるディスプレイ、注意喚起の音声やメロディを発するスピーカー、進行方向やステータスを路面に表示するライティングといったHMI機器を搭載しています。ロボットの状況を周囲に分かりやすく通知することで、人とロボットが行き交う場所でも安全な自律走行を実現します。

当社IoTプラットフォームに
接続することで、
自律的な
ビル内縦横移動が可能​

当社のスマートシティ・ビルIoTプラットフォーム「Ville-feuille®」と接続することで、施設内の移動に不可欠なエレベーターなどのビル内設備と、ロボットとを連携します。
「Ville-feuille®」がロボットからの要求に応じてエレベーターの呼び出しや行先階登録、ロボットへのエレベーターの乗降タイミング等の指示を実施し、縦移動を支援します。
今後は、ロボットが「Ville-feuille®」を通じて入退室管理システムやアニメーションライティング誘導システムとも連携する環境を構築することで、ロボットの自律的かつシームレスなビル内縦横移動を実現します。

医療従事者の声に応える、
病院での実証実験を実施​​

藤田医科大学病院様での実証実験

病院では薬剤や検体等、毎日昼夜を問わず搬送業務が行われています。大規模な病院では搬送専用スタッフを採用していますが、それでも医療従事者が搬送しなければならないことも多く、本来実施すべき患者様のケアに十分な時間を割けていない現状があります。
また医療従事者の人手不足や働き方改革も必要となり、業務負荷軽減は必須です。
さらに昨今のコロナ禍を受け、医療従事者の負荷が急上昇している上、非接触のニーズもでてきました。
そういった背景やご要望を受け、医療従事者の負荷軽減や省人化に貢献すべく、本製品の開発を行い、2021年3月には実証実験を実施しました。

実証実験では、薬剤部から病棟まで薬剤の搬送を実施しました。病院の皆様からは「全体的に使いやすい」、「実際の業務に利用できる可能性を感じる」、「薬剤にとどまらずあらゆるモノを搬送してもらえると助かる」とのコメントを頂戴しました。また自律走行・障害物回避・エレベーター乗降・片側通行・交差点の一時停止等、病院内での運用に必要な機能が実現できているとの評価をいただきました。

今後の事業展開​

医療従事者の業務負荷軽減や非接触搬送の早期実現にむけて実証実験に取り組み、2022年度の製品化を目指します。また商業施設やスマートシティ等の屋外での利用を見据えて施設・用途を拡張した製品の開発も進め、必要なものが必要な時に必要な人に届く社会を実現したいと考えています。

ポイント​​​​

  • 迫る物流クライシスに備え、多様化する搬送ニーズをロボットで打開
  • 医療従事者の声に応え、病院向けを2022年度に製品化
  • 目指すのは、必要なものが必要な時に必要な人に届く社会

「MELDY」は商標出願中です。

ページトップに戻る