水の有効利用

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国内外で水リスクを把握し、水の有効利用を促進

世界的に深刻化する水不足や水質汚染、気候変動に伴う異常気象から、水リスクが高まっています。また、原材料の生産や製品の製造に影響を与えるため、企業の水リスク管理への関心も同時に高まっています。三菱電機グループでは、WRI Aqueductを用いて、現在及び将来の水リスクを把握しています。このアセスメント結果に基づき、拠点ごとに対策の優先順位を明確に取り組んでいます。対策については必要に応じて行政にも報告しています。2016年7月現在、特に渇水・洪水などのリスクが高い拠点を国内外で特定済みです。

三菱電機グループでは、全拠点での水使用量・再利用量のデータを継続的に把握しており、半年ごとにこれらの数値に大きな変動がないかを把握して、適宜、必要な対策を実施しています。それぞれの拠点において、水の使用量の削減、再利用率の向上に向けた取組を行い、有効な事例があれば、地域会議、キーパーソン研修などの機会を通して他の拠点に水平展開しています。 また、製品開発において、水源への影響やライフサイクルの評価をしており、影響の低減に努めています。

  • WRI Aqueduct:世界資源研究所(WRI)が開発した水リスク評価ツール

2016年度の取組成果

拠点ごとに対策の優先順位を明確にして、水リスク軽減への施策や、老朽化したユーティリティの高効率機器への更新などを進めた結果、2016年度の水の使用量はグループ全体で1,523トン、再利用率は28.2%となりました。

このうち当社では、生産工程において洗浄水を循環させ再利用するほか、浄化処理した廃水をトイレの水やクーリングタワーの補給水などに活用する中水利用の取組を進めました。この結果、水の使用量は1,098トン、再利用率は28.6%となりました。

また、国内関係会社でも同様の取組を行い、使用量は236トン、再利用率は39.9%となりました。

海外関係会社では浄化排水の中水利用に主に取り組み、使用量は180トン、再利用率は9.7%となりました。

2016年度 水総使用量と再利用量の推移
(当社/国内関係会社/海外関係会社)
2016年度 水総使用量の内訳
(当社/国内関係会社)

2016年度 水の再利用率

(単位:%)

  2011 2012 2013 2014 2015 2016
当社 33 32 33 30 30 29
国内関係会社 52 47 48 45 41 40
海外関係会社 7.4 6.6 5.7 7.5 7.1 9.7
全体 34 32 32 30 29 28

2016年度 海外の地域別水総使用量内訳

(単位:m3

  使用量 排水量
  総量 上水道・
工業用水
地下水 河川・
湧水
総量 下水 公共用
水域
中国 902,590 780,057 0 1,845 639,021 625,640 13,381
東南アジア 917,605 843,214 11,951 0 534,305 455,665 0
欧州 19,060 19,060 0 0 13,410 5,387 0
米国  26,993 26,607 0 0 22,214 22,214 0
中南米  24,494 21,472 2,750 0 9,262 6,512 2,750
合計 1,890,742 1,690,410 14,701 1,845 1,218,212 1,115,418 16,131

【事例紹介】(株)グリーンサイクルシステムズ

三菱電機グループの(株)グリーンサイクルシステムズ(GCS)では、使用済み家電製品から回収したプラスチックのリサイクルに使用する水について、2011年までに再利用率99%を達成し、その後もこの数値を維持しています。

GCSの工場内では、様々な種類のプラスチックが混合した「混合破砕プラスチック」を単一素材ごとに選別する工程の一部で水を使用します。使用後の水にはプラスチック粉塵が混入するため、そのまま再利用することは困難でしたが、この粉塵をマイクロバブルで吸着して取り除くなどの工夫で循環水再利用率を向上しました。汚泥回収物や蒸発分などの例外を除き、新水の補充がほぼ不要なため、水を大量に消費することはありません。

  • マイクロバブル:普通の気泡の100分の1程度(直径0.1ミリ=100ミクロン以下)の微細な気泡。普通の気泡と異なり、水中をゆっくり漂いながら浮上し、微小なゴミを吸着する性質を有する。
工場全景
工場全景
水循環設備
水循環設備

【事例紹介】三菱電機大連机器有限公司

中国でFA機器などを製造する三菱電機大連机器有限公司では、生活排水を浄化した「中水」の再利用に取り組んでいます。

先端の技術である膜分離活性汚泥方式、また日本でもポピュラーな生物接触酸化方式による処理システムを、それぞれ工場と宿舎に設置しています。得られた水を清掃用・トイレ用として再利用することで年間約14,000トンの節水を実現し、コスト削減にもつなげています。

昨今、中国では、政府主導での企業環境信用評価が本格的に実施され始めるなど、環境保全への一層の取組が求められるようになっています。こうした社会的な要請に応えるためにも、資源の持続的な利用への取組を続けていきます。

  • 企業環境信用評価:2013年12月公布の「企業環境信用評価弁法」に基づき、各地方政府が行う評価。汚染物質の排出量など、環境への影響が大きい企業について、環境への取組状況を評価して、4段階のランク付けを行う。評価の低い企業については懲戒措置も検討される。
三菱電機大連机器有限公司全景
三菱電機大連机器有限公司全景
中水用の水道
中水用の水道

CDPの最高評価「Aリスト企業」に選定されました

CDP A LIST 2016 WATER

当社は2016年度に、CDPから水資源への対応と戦略において特に優れた活動を行っている企業として評価され、「CDPウォーター 2016」において、最高評価であるAリスト企業に選定されました。また、「CDPサプライチェーン・プログラム」においても、「CDPサプライヤー ウォーター」でAリスト企業に選定されました。これからも、取組を積極的に進めていきます。

  • CDP:企業や都市の環境への取組を調査・評価・開示する国際NGO(非政府組織)

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