マイクロバブル洗浄技術

洗浄水をリサイクルできるマイクロバブル洗浄技術

油汚れのここが困る!

  • 工場では、部品についた油を落とす際に洗浄剤で油を溶かし出すため、大量の水と洗浄剤が必要
  • 洗浄に使った水の中には洗い落とした油や洗浄剤が残るので、再利用が難しい

マイクロバブルとは、普通の気泡の100 分の1 程度(直径0.1 ミリ=100 ミクロン以下)の微細な泡のことです。微細なゴミを吸着する性質があり、特に油分に対して高い吸着性を持っています。というのも、もともと油は水に反発する性質があるので、水中に水以外のものがあればそちらに引き付けられるのです。また、普通の気泡はすぐに水面に浮上するのに対し、マイクロバブルは水中をゆっくり漂いながら浮上します。

このマイクロバブルを洗浄に利用すれば、洗浄剤を使わずに油を落とすことができます。油は水を嫌い、空気とくっつく性質があるため、泡と共に水面に集め、これを取り除けば洗浄水を再利用することができます。

マイクロバブル(直径0.1ミリ=100ミクロン以下)

マイクロバブル(直径0.1ミリ=100ミクロン以下)

通常の気泡(直径約10ミリ)

通常の気泡(直径約10ミリ)

マイクロバブルの性質

マイクロバブルの性質

マイクロバブルによる洗浄

工場での活用

当社のめっき工場でも部品洗浄工程で活用

マイクロバブル洗浄をより多くの工場に取り入れていただくため、水槽にマイクロバブルを発生させるオーソドックな方式のほか、マイクロバブルを吹き付ける方式など(下図参照)、多様な洗浄方法を開発しています。

当社でも、めっき工場での部品洗浄や、プラスチック再生工場での水を使った選別工程でマイクロバブルを活用しています。

工場での活用

製品への応用

マイクロバブル技術を自社製品に搭載した例が、三菱自然冷媒CO2ヒートポンプ給湯機『三菱エコキュート』です。

お湯を供給する給湯機と浴槽の間は、通常は長い配管で接続されています。追い炊きのときにはこの中で浴槽の湯を循環させるので、繰り返し利用すると皮脂の汚れが溜まっていきます。これを落とすために、マイクロバブル技術を活用した「バブルおそうじ機能」を設けています。

入浴後に栓を抜くと自動で洗浄が始まる仕掛けで、ユーザーの手間も省けることから好評を得ています。

製品への応用

【製品サイト】三菱ならではの快適機能 / バブルおそうじ