ビルシステム事業本部

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事業概要とリスク・機会を認識・評価している環境課題

安全・安心・快適な製品とビル全体の価値や機能を高めるソリューションを提案

ビルシステム事業本部は、世界90カ国以上の官公庁や民間のビルオーナー様に、エレベーター・エスカレーターなどの昇降機や、入退室管理・ビル管理・監視カメラなどのビルマネジメントシステムを提供しています。これらは必要不可欠な社会インフラとして、「安全・安心・快適な製品/サービスを社会にお届けし、維持すること」が必要であり、新設販売~保守サービス~リニューアルと長い時間軸でトータルなサポートを提供していくとともに、ビル全体の価値や機能を更に高める新たなソリューションを提案しています。このような中、省エネ、小型・軽量化した昇降機や、ビル設備の電力使用状況を監視・制御することで、ビルの利用状況に応じた、無理のない省エネを実現するビルマネジメントシステム製品を積極的に拡販し、社会全体でのCO2排出量削減など、環境負荷低減に貢献していきます。

また、当事業本部では、稲沢製作所及びタイ・中国など世界11カ国に製造拠点を置いています。国内の稲沢製作所は、マザー工場として昇降機を構成する巻上機や意匠品、制御装置などの開発・製造を行っています。生産時のCO2削減、無鉛はんだへの切り替え、リターナブル容器の採用による梱包木材使用量のゼロ化などの同製作所での取組を他の拠点へ展開することで、グローバルでの環境負荷低減を進めていきます。

リスク・機会を認識・評価している環境課題

  • 廃棄物削減・管理
  • 気候変動
  • 設計・製造における化学物質の適正管理

事業本部からのメッセージ

昇降機・ビルマネジメントシステム・ビル管理サービスの連携深化により、
省エネ化と環境負荷の低減につながるビルソリューションの提案を積極的に進めていきます

阿部 信行 専務執行役
ビルシステム事業本部長
阿部  信行専務執行役
ビルシステム事業本部長

ビル内の縦の交通機関であるエレベーター・エスカレーターやビルマネジメントシステムを扱うビルシステム事業本部は、製品のライフサイクル全般において、常に利用者の安全・安心を最優先とした事業運営を推進するとともに、環境に配慮した活動に積極的に取り組み、活力とゆとりある社会の実現に貢献しています。

当事業本部は、省エネ性・省資源性の高い製品・技術の開発を推進し、製品の小型化・軽量化や最新省エネ技術の導入を継続的に実現するとともに、国内外の製造拠点において、CO2の削減や有害金属・化学物質の使用抑制、リサイクルなど、環境負荷の低減に配慮しながら各製品を製造しています。また、既設品のリニューアルにおいては、消費電力の低減だけでなく、一部機器を流用することで廃棄物重量を削減しています。

更に、エネルギーマネジメントやセキュリティー・防犯システムと、昇降機や空調、照明などのビル内設備とを連携させることにより、省エネ性・快適性・利便性・効率性の向上を実現するビルトータルソリューションを提供し、経済産業省によるエネルギー基本計画のZEB政策推進にも対応していきます。

  • ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル):年間の1次エネルギー消費量がネット(正味)でゼロとなる建築物。

事業を通じた環境課題への取組

ビルシステム事業本部では、ライフサイクルを考慮した製品開発を通じて、小型・軽量、省エネ、省資源、低有害物質の昇降機やビル管理システムを提供することで、社会に貢献していきます。また、使用されている製品を効率よくリニューアルすることで、更なる資源の有効利用や省エネ化を推進します。
フルSiC半導体モジュールと制御装置
フルSiC半導体モジュールと制御装置

高速エレベーター 国内向け「NEXCUBE(ネクスキューブ)」
海外向け「NexWay(ネクスウェイ)」

気候変動

高速エレベーターは、他の機種に比べ消費電力が大きい大容量の巻上機が必要です。当社では独自のステーターコア技術を適用することで、従来に比べ省エネかつ小型・軽量化した巻上機を順次投入しています。制御装置内のパワー半導体モジュールは、業界に先駆けてフルSiC(炭化ケイ素)化。これにより、電力損失を当社比で約65%低減、放熱量も抑えられ体積の約40%削減しています。また、複数台のエレベーターの配車をコントロールし、電力の消費を抑制する「エレベーター省エネ群管理システム」を採用することで、更なる省エネ(最大10%)を実現することも可能です。

AXIEZ
AXIEZ

国内標準形エレベーター「AXIEZ(アクシーズ)」

気候変動

従来から採用している永久磁石式モーターを用いたギヤレス巻上機に加え、エレベーターのかご室天井へのLED照明の採用、エレベーター停止時の待機電力削減、及びかごとおもりのバランスの最適化などにより、消費電力を削減し、従来比で最大20%の省エネを実現。また、回生コンバーターでの回生電力の活用や、回生蓄電システムなどにより、更なる消費電力の削減が可能です。大規模オフィスビルや商業施設、大規模病院などに向け、定員17人乗りから26人乗りの大容量サイズを追加ラインアップし、従来機種に比べ巻上機の小型化や、かご室やおもり、昇降路構造物の軽量化を実現しています。

インド向けエレベーター 
NEXIEZ-LITE(ネクシーズ ライト)
インド向けエレベーター
NEXIEZ-LITE(ネクシーズ ライト)

海外標準形エレベーター「NEXIEZ(ネクシーズ)」

気候変動操業・調達における大気・水・土壌汚染

タイにあるMitsubishi Elevator Asia Co., Ltd.で製造している海外向けの標準エレベーターにも、永久磁石式モーターを用いたギヤレス巻上機を採用しています。これにより、消費電力を従来比20%削減するとともに、小型・軽量化を実現しています。また、回生コンバーターでの回生電力の活用や、かご室内のLED照明の採用などにより、消費電力を更に削減することもできます。中南米やインド向けには、地域のニーズに対応した地域戦略機種を投入し、現地生産や現地調達を進めています。2016年8月には、海外の低層住宅やオフィスでの使用を想定した4~6人乗りの「NEXIEZ-S(ネクシーズ エス)」を発売しました。これは、かご周りの構造の簡素化や、部品の一体化による使用点数の削減などにより、更なる軽量化を実現した製品です。


「Elemotion+[ZERO]」
(エレモーション・プラス[ゼロ])
「Elemotion+[ZERO]」
(エレモーション・プラス[ゼロ])

エレベーターリニューアルメニュー
「Elemotion+(エレモーション・プラス)」

気候変動廃棄物削減・管理

安全・安心、快適にお使いいただくために、適切な時期でのリニューアルが求められます。「Elemotion+」は、使用されているロープ式エレベーターを、永久磁石式モーターを用いたギヤレス巻上機を採用するとともにインバーター制御を搭載した最新機種にリニューアルするメニューです。これにより、安全・安心かつなめらかで快適な乗り心地を提供するとともに、消費電力の最大約60%削減を実現します。また、かご室天井へのLED照明採用により、一層の省エネ化が可能です。更に、予算や工期など、お客様のご要望に応じて、機器の取替範囲を選択することができ、廃棄物重量の削減にも貢献しています。2016年12月には、リニューアル工事中の連続停止期間を0日化した新商品「Elemotion+[ZERO](エレモーション・プラス[ゼロ])」を発売しました。お客様がリニューアル計画を立てやすいよう配慮することで、より一層のリニューアル促進を図っていきます。

  • 当社では竣工後25年を目安と考えています。
エスカレーター「Sシリーズ」
エスカレーター「Sシリーズ」

エスカレーター「Sシリーズ」

気候変動

利用者がいない場合に停止または低速で運転する自動運転機能に加え、利用者がいる場合の運転速度を混雑状況に応じて変化させることにより、利便性を維持しつつ省エネルギー化を図る技術を開発しました。

また、「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」にて定められているトップランナー制度に準拠したモーターや、軽負荷時のモーター効率を向上する制御方式の採用、回生機能付インバーターによる回生電力の有効活用、全照明※1のLED化により、更なる消費電力の低減を図り、約35%※2の省エネを実現します。

  • ※1各種照明はオプション仕様です。
  • ※2従来品との比較による。SAL形、ステップ幅1,000mm、階高5,000mm、利用者数100人/時、待機時間20~30分の場合。
Facima BA-system touch
(ファシーマビーエーシステムタッチ)
Facima BA-system touch
(ファシーマビーエーシステムタッチ)

ビル設備オープン統合システム「Facima(ファシーマ)」

気候変動

「Facima」は、ビルの空調、照明や入退室の状況など各種ビル設備を監視・制御するビルオートメーションシステムです。電力ピークを監視し、必要に応じて空調・照明設備の運転を予めビルの管理者が決めた優先順位で停止するデマンド制御や、テナントの営業時間や休日に合わせた各種ビル設備の自動制御を行い、利用者の快適性・利便性に配慮した無理のない消費電力削減などを実現します。また、ビル設備の運転データの収集・分析及びエネルギー使用状況の見える化などを行い、ビル全体の省エネや運用コストの低減を提案していきます。


環境負荷低減の取組

マザー工場・稲沢製作所の取組を海外拠点へ展開

ビルシステム事業本部は、日本・タイ・中国をはじめ世界11カ国の拠点で昇降機を製造しています。マザー工場である稲沢製作所では、エネルギー使用量が多い切削などの機械加工や塗装の生産設備の省エネ推進をはじめ、以下の取組を進めています。今後、地産地消を進め、海外製造拠点での生産比率が高まる中、これらの取組を海外の拠点へ積極的に展開し、グローバルでの環境負荷低減を図っていきます。

生産設備の省エネ及びVOC排出削減の推進気候変動設計・製造における化学物質の適正管理
昇降機の製造工程は多岐にわたっていますが、中でも消費電力の大きい機械加工工程では、最新加工設備への更新や加工時間の短縮などによる生産性向上により消費電力の抑制を図っています。また、塗装工程では前処理(部品の洗浄工程)や乾燥工程で多くの熱エネルギーを使用するため、処理液温度や処理液質の再検討により低温化し、省電力化を進めています。加えて、塗装ラインにVOC(揮発性有機化合物)除去装置を設置し、乾燥工程で排出されるVOCの削減に努めています。更に、使用する工場エアーを見える化(工場入口や設備への流量計設置)し、コンプレッサー使用による電力消費の削減活動に取り組んでいます。
再生可能エネルギーの導入気候変動操業・調達における大気・水・土壌汚染
従来より導入していた太陽光発電モジュールを、新たに建設した研修センター(SOLAE place)でも採用し、構内に合計1,613枚のパネルを設置しました。これにより得られる電力(383kW)は、工場内設備や空調の運転に利用しています。グループ会社も含め、今後建設する建物などでも、太陽光発電モジュールや環境配慮アイテム(LED照明・節水型便器・リサイクル資材など)の採用を進めていきます。
老朽化設備の更新/LED照明の導入気候変動
老朽化したボイラー、コンプレッサー、変圧器及び空調機を効率的な設備に更新するとともに、照明設備の更新に当たってはLED照明を採用し、省エネ化を図っています。
マテリアルリサイクルの推進気候変動廃棄物削減・管理
廃棄プラスチックのリサイクル化に向けて分別回収を推進しています。この取組を更に進めるため、2011年4月からは電子部品リール、プラバンド、プラスチックコンテナの分別・回収を開始。これにより、毎月1tのマテリアルリサイクル化を実現しています。
梱包用木材・トラック利用台数の削減
気候変動操業・調達における大気・水・土壌汚染廃棄物削減・管理
国内の建築現場からのゼロエミッション要求の高まりに対応するべく、標準形エレベーターや特注エレベーターの意匠品(一体式三方枠、かご室など)、今後需要増が見込まれるリニューアル機種「Elemotion+(エレモーション・プラス)」についてもリターナブル容器化を推進し、梱包木材使用量のゼロ化を目指すとともに、トラック利用台数の削減にも取り組んでいます。
プリント基板の鉛フリー化気候変動設計・製造における化学物質の適正管理
欧州RoHS指令などで世界的に使用規制の進む鉛の使用量削減に取り組んでいます。現在、昇降機はRoHS指令の適用対象外ですが、自主取組として、プリント基板の製造に使用するはんだを共晶はんだから無鉛はんだに順次変更しています。

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環境への取組
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