考察と行動(パワーデバイス製作所(福岡))

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パワーデバイス製作所(福岡)では、2015年から2017年にかけての3年計画で生きもの調査を実施します。2015年7月の初回調査で、製作所内を流れる水路に設立以前の生態系が保たれていることが分かり、この環境をできるだけ保全するための検討を進めています。

事業所内の水路に貴重な環境が残されていることが判明

2015年7月の生きもの調査の結果、パワーデバイス製作所(福岡)の構内には、農業用水や小川の環境を好む魚類や両生類、トンボなどが多く生息していることが分かりました(水路(旧 松本川)の生きものはこちらを参照)。

これらの生きものが確認されたのは、製作所内の水路です。この水路は、実は昔ここを流れていた「松本川」の一部。1970年頃から始まった周辺の宅地開発によって水源が切り離されてしまったため、現在は「川」とは見なされていませんが、製作所内には、ほぼ当時のままの姿が残っています。そのため、かつてのこの地域に広く見られた水辺の環境に近い生態系が保たれていると考えられます。


事業所周辺環境の変化

設立当時(1944年撮影)
水路(旧 松本川)
建設当時の製作所は水田に囲まれていました
1970年代(1975年撮影)
水路(旧 松本川)
1970年頃から製作所周辺の宅地化が進みました
現代(2007年撮影)
※空中写真3点は国土地理院地図・空中写真閲覧サービスにて公開のデータを加工

水路沿いなどで植栽の見直し検討へ

2015年10月26日、当事業所の緑地管理に関わる担当者や関係会社が集まり、生きもの調査の結果を踏まえて、今後の活動の方向性を検討しました。当日は、調査に協力いただいた(株)地域環境計画のご担当者に、主要エリアごとの生きものの生息状況の報告と今後の活動へのアドバイスをいただきました。

報告の主なポイント

  • 敷地内を流れる水路周辺に、農業地帯の豊かな生態系が保たれていた。
    水路の下流では海から川へ遡上してくるニホンウナギなどの生きものも確認した。
  • イスノキ、クロガネモチ、ネズミモチなどがまとまって植栽されている敷地角部で、クロコノマチョウなど雑木林に生息する種を確認した。
  • 伐採した樹木を仮置きしている場所で、里地里山に生息するツクシマイマイ、キュウシュウナミコギセルなどの陸産貝類を確認した。
調査会社の方からの報告
調査会社の方からの報告
報告で言及されたエリアについて実地で説明
報告で言及されたエリアについて実地で説明

Advice

(株)地域環境計画様から

これまでの調査で、事業所内に、生きものが暮らしやすいエリアが複数あることが分かっています。

中でも注目したいのは、かつての農業地帯の生態系が残る水路です。岸の大半がコンクリートで固められておらず、草で覆われているので、ミナミメダカやドンコなど小川の生きものが生息しやすい環境ができています。今後もこの状態を保ってほしいですね。水路沿いの植栽を見直し、地元の樹種の比率を増やすなどすれば、もっと多くの生きものを呼び込める可能性もあります。また、ニホンウナギやモクズガニなど、海から川へ遡上してくる種が見受けられました。そのルートを確認しておくと今後の活動に役立つかもしれません。

Action

事業所の担当者から

緑地管理を担当する関係会社などと協力し、工事や植え替えの機会に植栽を見直していきます。特に水路沿いで、ヤナギやエノキなど地元の川辺に多い樹種を増やすことを検討します。


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