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「豊かな生活空間の創造」を経営理念に掲げ、学生向けマンションや高齢者向け住宅の企画開発・運営管理などを手掛ける株式会社ジェイ・エス・ビー(以下、JSB)。同社は全国15拠点で運営する高齢者住宅事業において、三菱電機ITソリューションズ株式会社(MDSOL)が販売する介護システム「ほのぼの」シリーズを導入しました。介護記録のデジタル化により、地方自治体による運営指導に対応した運用を実現。タブレット端末を活用し、介護記録業務を大幅に効率化しています。

株式会社ジェイ・エス・ビー 高齢者事業本部 業務部 課長 吉田 直樹 氏(左)株式会社ジェイ・エス・ビー 運営企画部 関西第2エリア担当 エリア長 藪内 亜矢子 氏(右)

株式会社ジェイ・エス・ビー 高齢者事業本部 業務部 課長 吉田 直樹 氏(左)
株式会社ジェイ・エス・ビー 運営企画部 関西第2エリア担当 エリア長 藪内 亜矢子 氏(右)

介護事業を運営するにあたり、運営指導・対応が不可欠に

学生向けマンションの企画開発・運営管理を主力事業とするJSBは、2011年より高齢者住宅事業に参入し、現在は「グランメゾン迎賓館シリーズ」の名称で、関西エリアを中心に、北海道、宮城、福岡の全15拠点で、サービス付き高齢者向け住宅(高齢者向け賃貸住宅)、介護付き有料老人ホーム、グループホームを運営しています。

住宅内には居宅介護支援事業所や訪問介護事業所などを併設し、入居者の健康状態の相談から、介護保険の申請、ケアプランの作成、介護サービスの提供まで、きめ細かく対応しています。

同社は毎月の国保連合会への訪問介護の介護保険請求に、専用システムを利用していますが、介護の記録は紙のシートに手入力する管理のままでした。介護事業では、原則として6年に1回、市区町村による運営指導(実地指導)があります。実地指導は一日かけて実施され、その際にケアプランやサービス提供の記録(日報、業務日誌)などの書類提示が求められます。しかし、紙の書類では保険請求システムのデータと紐付けて管理することができず、書類を探し出すのに長い時間を要していました。高齢者事業本部 業務部 課長の吉田直樹氏は次のように語ります。

「介護記録は、1施設あたり1日で約200枚発生します。結果として大量の紙書類を管理することになり、実地指導の際に担当者から求められた情報を探し出すのに膨大な手間と時間がかかっていました」

現場の介護スタッフとしては、支援終了後に手作業で紙のシートに記録する負担もかかっていました。グランメゾン迎賓館 京都桂川で介護支援業務を担当する株式会社ジェイ・エス・ビー 運営企画部 関西第2エリア担当の藪内亜矢子氏は次のように語ります。

「手書きの記録ではミスや抜けが起こりやすく、介護の質や保険請求の正確さにも影響します。介護の記録には1件あたり5分程度の時間を要するため、介護スタッフのストレスにもなっていました」

さらに、施設の数が増えるにつれて、コンプライアンスやセキュリティーを強化するために、介護システムの権限設定やログ管理等の機能も必要となってきました。そこで、同社はこれらの課題解決に向けて、介護システムの刷新と介護記録のデジタル化を検討しました。

データの整合性を確保した記録のデジタル化提案を評価

2017年9月より新たな介護システムの選定を開始したJSBは、複数製品を比較した中から、MDSOLが提案した「ほのぼのNEXT」と、ほのぼのNEXTと連携する訪問サービスアプリ「Care Palette Home」を採用しました。

「当社は居宅介護支援と訪問介護の2つの事業を展開しており、今後も新たな介護支援事業に進出する可能性があります。その際、新たなシステムを追加導入してシステム間連携をしながら使うのではなく、『ほのぼの』シリーズで複数の事業を統合的に管理できることがポイントになりました。さらに、MDSOLに任せれば、サーバーやネットワーク機器の調達から、インフラ構築、運用、保守まで、ワンストップで支援してもらえることや、介護業界に精通し、導入実績が豊富であることも選定の理由です」(吉田氏)

「ほのぼの」の採用決定後、2018年1月より1次フェーズとして京都市の本社と嵐山の2拠点に先行導入。新旧システムの並行稼働により月次の保険請求業務の整合性チェックと、タブレット端末を使った介護記録の試験運用を実施した後、2018年2月より全国の拠点に展開していきました。

「拠点への展開のポイントは、ベテランの介護スタッフに、タブレットの入力に慣れてもらうことでした。最初は反対の声がほとんどでした。そこでMDSOLと相談して、入力画面をカスタマイズし、介護支援当日の作業項目だけを表示させるようにして、申し送り事項は音声入力で対応できるようにしました。その結果、スタッフたちからは喜ばれ、今ではタブレットなしでは仕事ができないとまで言われるようになりました」(吉田氏)

訪問記録のデジタル化により、各種報告業務の効率化を実現

現在は15施設で約400名のスタッフが「ほのぼのNEXT」と「Care Palette Home」を利用しています。ケアマネージャーは介護計画の作成や実績管理、介護スタッフは日々の介護内容の記録、事務スタッフは介護保険の請求等が主な業務です。すべての記録は、システム間連携によって、データの整合性が確保されています。これにより、運営指導時の業務負担が大きく軽減されました。

「システム化で過去の記録簿の確認が容易になり、実地指導前に大量の書類を準備する時間や、実地指導当日に指定された書類を探す時間が短縮されました。特に精神的な負担、不安が減ったことが一番の効果です。本部ではシステムのセキュリティー管理が可能となり、社内システム監査でも対応しやすくなっています」(吉田氏)

訪問介護のスタッフについても、Care Palette Homeによって紙の記録簿を書く必要がなくなり、大幅に業務が効率化されました。

「タブレットを開くと、被介護者のお名前と、当日に実施すべき作業内容だけが一覧で表示されているので、作業漏れや予定外の支援が発生することはありません。作業内容の入力はタブレット上でチェックを付けるだけでよく、特記事項や申し送り事項も音声で入力できます。その結果、5分前後かかっていた入力時間が1~2分に短縮され、その時間を介護サービスの質の向上に向けられるようになりました」(藪内氏)

作業記録の電子化により、過去の介護履歴も容易にさかのぼれるようになりました。一部の施設では過去の排泄履歴から排泄のタイミングを予測し、トイレでの自立排泄につなげている事例もあります。また、被介護者の家族の要望に応じてバイタルデータの変化等を提供したりすることも容易になりました。1施設1日あたり約200枚発生していた介護記録用紙もなくなり、大量の書類を保管するための設置スペースを確保する必要もなくなりました。

介護サービスの向上に向けて、健康管理機器との連携も視野に

JSBでは今後も現在のシステムを強化していく方針で、被介護者やその家族へ発送する請求書のWeb配信による郵送負荷の軽減等を計画しています。さらに、介護サービスの向上に向けて、福祉用具や健康管理機器との連携も視野に入れています。

「例えば、ウェアラブル端末を装着した被介護者の心拍数、呼吸数などをリアルタイムに取得しながら健康状態を把握したり、異常を早期に察知したりすることも検討しています。その際、バイタル等のデータを記録している『ほのぼのNEXT』との連携は必須となるため、MDSOLには引き続きさまざまな活用方法についてアドバイスをいただけたらと思います」(吉田氏)

JSBは、現場の熱意こそが利用者様の心豊かな生活を実現させるという考えのもと、心の通いあう介護を提供していきます。

ほのぼのNEXTとCare Palette Homeの連携イメージ

ほのぼのNEXTとCare Palette Homeの連携イメージ
  • 介護システム「ほのぼの」シリーズ

    介護ソフト・介護システム「ほのぼの」シリーズは、様々な事業規模、事業内容にあわせてシステムを選択できます。お客様の運用にフィットしたシステム構成を構築することで、業務効率の向上を図ることができます。これにより、介護施設や介護サービス利用者に向き合う時間を確保でき、きめ細かなサービス提供を可能とします。

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株式会社ジェイ・エス・ビー 様

所在地 京都府京都市下京区因幡堂町655番地

創業 1976年

https://www.jsb.co.jp/