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三菱電機株式会社 インフォメーションシステム統括事業部(IS統)、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)、三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社(MIND)、三菱電機ITソリューションズ株式会社(MDSOL)の4社は共同でクラウド利用推進組織CCoE(Cloud Center of Excellence)を設立し、運用しています。各社が得たクラウド関連の知見を共同のCCoEに集約することで、より優れたクラウドソリューションをお客様に提供する体制を整えています。

左より、三菱電機株式会社 インフォメーションシステム事業推進本部 ITソリューション事業センター 副センター長 雲田 憲太郎 氏三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 クラウドビジネス推進プロジェクト部長 小林 敦 氏三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 技術統括部 技術部 開発課 課長 大澤 伸行 氏

左より、三菱電機株式会社 インフォメーションシステム事業推進本部 ITソリューション事業センター 副センター長 雲田 憲太郎 氏
三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 クラウドビジネス推進プロジェクト部長 小林 敦 氏
三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 技術統括部 技術部 開発課 課長 大澤 伸行 氏

クラウドの情報を継続的に蓄積・共有するCCoE

三菱電機株式会社 インフォメーションシステム事業推進本部のCCoE は、4つの組織を横断するクラウド活用推進チームです。各組織が生み出すクラウドビジネスに関する知を集約し、情報の量・質・スピード感を向上させることを目的に2020年に設立されました。

CCoE の取りまとめ役である三菱電機インフォメーションシステム事業推進本部 ITソリューション事業センター 副センター長の雲田憲太郎氏はその設立の背景について次のように語ります。

「近年、DXの加速に向けてクラウドの特性を生かしたクラウドネイティブな設計や構築が求められています。以前はグループ各社が個別にクラウドの技術やノウハウの習得に取り組んでいました。しかし、より高いレベルでクラウド活用を進めるには、次々と登場する新しいツールやサービスの情報を継続的に蓄積し、それを組織に広めていく仕組みが必要でした。そこでクラウドに関する技術情報やベストプラクティスを組織横断的に蓄積・共有し、かつクラウドに通じた人材を育成する場として、このCCoEを設立しました」

4社の知見の相乗効果でお客様のビジネスに貢献

IS統と3つの事業会社は、それぞれの担当領域でお客様のクラウドシフトへの対応やサービス提供型事業への転換が急務となっています。目指すのは提供者側のCCoEです。

CCoEの運営リーダーを務めるMDIS クラウドビジネス推進プロジェクト部長の小林敦氏は次のように語ります。

「我々のIT 事業におけるクラウドの活用は、クラウド上でお客様のシステムをインテグレーションすることに加えて、自前のサービス事業を通じてクラウドの利便性をお客様に提供することもあります。これら事業の営みの中で各社に散在するクラウドの技術や知見を統合し、相互に成果を活用したり、資源を最適配分できるようにしたいと考えています。クラウドを軸に各社の相乗効果を発揮するのがCCoEの役目です」

CCoE の多くは社内のクラウド活用推進を主目的に活動しますが、三菱電機インフォメーションシステム事業推進本部のCCoE は顧客のビジネスへの貢献を主目的に活動しています。「我々のCCoE はよりビジネス志向が強くなっていると実感しています。一般的な社内向けCCoEではガバナンスやコストといった守りの視点が中心になりがちですが、我々の場合は、お客様のDX 化やビジネスにどう貢献できるか、どのような新しいサービスを創出できるか、という視点で活動を推進しています」(小林氏)

組織・職種を越えて多様な人材が集う場としても機能

CCoEの運営の中心はクラウドのエキスパートをはじめとする約10名が担当しています。これに加えてCCoE が開催する各種活動に参加するメンバーが4社合計で約450人います。クラウドをキーワードにした組織や職種を越えた様々な人材が集っています。

CCoEで収集・蓄積した情報は社内の専用ポータルに集約されており、4社の社員は誰でも閲覧可能です。ここにはクラウドに関する最新の技術、ノウハウ、ベストプラクティスなど豊富な情報が集められています。

情報の共有には社内SNSも活用しています。クラウドについて何か分からないことがあればSNS上のコミュニティで質問をすれば、知識やノウハウを持ったメンバーが答えてくれるなど、相談の場としても機能しています。

クラウドハンズオン、相談会など実践的な人材教育を提供

クラウド人材の育成はCCoE の重要な役割のひとつになっています。2022年度は人材育成のための講座・ハンズオンなどを約15回開催します。運営の副リーダーを務めるMDIS技術統括部 技術部 開発課 課長の大澤伸行氏は、人材育成の取り組みについて次のように語ります。

「グループ各社のクラウドに対する取り組みを発表するコミュニティイベントや、クラウド事業者による講演会、初中級者向けの講習会やハンズオンなど、クラウドについて学べる様々な企画を実施しています。参加者からはクラウド事業者から実践的な話を直接聞ける、ハンズオンで実際にクラウドを操作できるなど、独学では得られない機会の提供が好評を得ています」

クラウド事業者の協力により、自分たちだけでは解決できない問題を事業者に直接尋ねる相談会も定期的に開催しています。

「CCoEがあることでクラウド事業者とのコンタクトを一本化して、こうしたイベントが開催できます。また、そこで得られた情報を一ヵ所に集約して共有できるメリットもあります」(大澤氏)

さらに、外部のクラウドコミュニティとの交流や情報発信にも力を入れています。

「クラウドについて自らの言葉でお客様に語れる人材になるためには、市場における自分たちの立ち位置や周りの状況を把握しておかなければなりません。また、ネット上を検索して得られる程度の形式知に留まらずに、常に最先端の実践的な知見に触れる必要もあります。それには外部との関わりを持つことが大切です。CCoEメンバーはアマゾン ウェブ サービス(AWS)をはじめとするクラウドベンダーのユーザー会に数多く参加しています。また、ユーザー会での発表など、外部への情報発信も積極的に行っています」(小林氏)

将来はCCoEの活動をより広範囲な展開へ

設立から2年が経過したCCoEの今後について雲田氏は次のように展望します。

「現在のCCoEが最終形だとは思っていません。これまではお客様のDXを支えるクラウド技術を提供するために、情報収集と共有、人材育成、相談の場となることを重視してきましたが、今後はガバナンスやガイドライン作成、コンサルティング、共通プラットフォームの提供など、CCoEに求められる様々な機能を取り込んでいく必要があります。また、将来的にはグループ4社の活動から三菱電機全体の活動へと広げることについても検討や議論をしていきたいと考えています」

知見の共有や人材育成、外部との連携などにより各社のクラウド対応力を下支えする4社共同CCoE

知見の共有や人材育成、外部との連携などにより各社のクラウド対応力を下支えする4社共同CCoE

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社M
執行役員 技術統括本部長
巨勢 泰宏 氏

4 社共同CCoE についてAWS は全面的にご支援いたします

AWS は4社共同CCoE を歓迎いたします。昨年、貴社は創立100周年を迎えられましたが、さらに次の時代を見据え、多様化する世の中のニーズや社会課題にクラウドで柔軟かつスピーディーに対応していくために非常に重要なお取り組みと捉えております。AWS はこの変革期における貴社のDXビジネスパートナーとして、今後も全面的に支援をさせていただきたいと考えております。共にDXを推進し、世界を変えていきましょう。

  • 本記事は、情報誌「MELTOPIA(No.261)」に掲載した内容を転載したものです。