三菱電機株式会社は、パワー半導体素子をすべてSiC※1(炭化ケイ素)で構成し、駆動回路と保護回路まで内蔵した「フルSiC-IPM※2」を世界で初めて開発しました。Si(シリコン)のIPMに比べ、インバーター損失を約70%低減し、モジュールの体積も半減しました。
※1 | Silicon Carbide:炭素とケイ素が1:1の化合物 |
※2 | Intelligent Power Module:駆動回路、保護回路を内蔵した高機能パワー半導体モジュール |
主な開発成果
1. | 世界で初めて駆動回路と保護回路まで内蔵したフルSiC-IPMを開発 ・ パワー半導体素子をすべてSiCで構成し、駆動回路と保護回路まで内蔵したフルSiC-IPM ・ パワー半導体素子がSiのIPMに比べ、インバーター損失を約70%低減※3 ・ 120×85×30mmと、SiのIPMに比べ体積を半減※3
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2. | 世界で初めての電流センス機能搭載SiC-MOSFET ・ IPMの保護回路に必要な電流センス機能を世界で初めてSiC-MOSFET※4に搭載 ・ IPMとIPM搭載機器を短絡時の過電流から保護
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今後の展開
SiC-IPMの製品化と、SiC-IPMを使用した一般産業用機器、昇降機、太陽光発電用パワーコンディショナなど各種機器の実用化を目指します。
特許
国内 98件、海外 32件 出願済
本研究の一部は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けて実施しました。