三菱電機株式会社は、大都市間を結ぶ長距離大容量通信の送信用光源として、ワンチップに集積した43Gbps※1多値位相変調(RZ-DQPSK※2)方式の変調器集積波長可変レーザーを世界で初めて開発しました。これまで個別のチップで構成していた波長可変レーザーアレイと強度変調器および位相変調器の3つの機能をワンチップに集積したものです。
この開発成果は、OFC 2011※3(2011年3月6日〜10日、米国ロサンゼルス)で発表する予定です。
※1 | Gbps(giga-bits per seconds):1秒間に10億個のデジタル符号を伝送できる通信レートの単位 |
※2 | RZ-DQPSK(Return to Zero Differential Quadrature Phase Shift Keying: ビット間で光の強度をゼロとしてビット間の干渉を防止した4値位相変調方式。 |
※3 | OFC(The Optical Fiber Communication Conference ):光通信分野で最大規模の国際学会 |
主な開発成果
1. | 波長可変レーザーアレイと強度変調器、位相変調器をワンチップ化 ・ これまで個別に構成していた3つの機能を世界で初めてワンチップ化 (1) 1572nmから1612nmの出力波長を設定できる分布帰還型半導体レーザーアレイ (2) 強度変調を行うマッハツェンダー型の強度変調器 (3) 多値位相変調を行うマッハツェンダー型の位相変調器 ・ チップサイズは9.6mm×0.75mm。面積は従来比100分の1 ・ チップを組み込んだ送信モジュールの体積は従来比3分の1以下に小型化可能 |
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2. | 43Gbpsの波長多重・多値位相変調の長距離大容量通信に適用できる性能を実現 ・ ITU-T※4が規定する1572nm〜1612nmまでの95波長をすべてカバー ・ 95波長の中から選んだ任意の1波長を出力
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今後の展開
今後は、さらなる高出力化、低消費電力化、変調波形の改善などの性能向上を図るとともに、この開発成果を基に、光通信で用いられる他の波長帯(C帯:1530nm〜1570nm)に対応する光源の開発を行う予定です。
お問い合わせ先
三菱電機株式会社 半導体・デバイス第二事業部 高周波光デバイス営業部第一部
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