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ニュースリリース

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2013年3月14日
電シ本No.1303

チリでの国際天文プロジェクトに参画

三菱電機製アンテナ群「いざよい」がALMAプロジェクトの科学観測に貢献

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 三菱電機株式会社は、チリ共和国での国際天文プロジェクトであるALMA※1プロジェクト向けの16台※2からなるACA※3アンテナ群(愛称:「いざよい」<十六夜>)を自然科学研究機関国立天文台に納入しており、2011年9月の初期科学運用開始以来、さまざまな新しい科学観測成果※4に貢献しています。今後も当社では、本格化するALMAプロジェクトに対し、現地技術者の訓練や保守支援などを実施していきます。

  • ※1:Atacama Large Millimeter/submillimeter Array
  • ※2:直径12mアンテナ4台、直径7mアンテナ12台
  • ※3:Atacama Compact Array
  • ※4:「惑星が誕生する領域で初めて糖類分子を発見」、「非常に遠方にある銀河の化学組成を測定」、「成長中の惑星へ流れ込む大量のガスを発見」、他

標高5000m地点に設置された「いざよい」(ACAアンテナ群)

標高5000m地点に設置された「いざよい」(ACAアンテナ群)

ALMAプロジェクトの概要

 「惑星の誕生」「銀河の誕生」「宇宙の物質の進化」を3大研究目的として、チリ共和国・アンデス山脈中の標高5000mのアタカマ砂漠に、日米欧諸国とチリが協力し66台の大型電波望遠鏡を建設する国際天文プロジェクトです。これら66台の望遠鏡を干渉計方式で組合せて、人間に例えると視力6000に相当する解像度を実現します。これは、最大直径18.5kmの巨大電波望遠鏡の性能と対等です。2013年3月13日にはチリ共和国の建設地で観測所の開所式が催されました。

ACAアンテナ群の概要

 66台の電波望遠鏡のうち、16台※2で構成され「いざよい」と称されるACAアンテナ群を日本が担当し、当社が開発・製造して国立天文台へ納入しました。標高5000mの過酷な砂漠環境下で鏡面精度25μm、指向精度0.6秒角を実現するため、熱や風による変形を抑える補正技術と特殊構造、アンテナ駆動としてリニアモーターによるダイレクトドライブ方式を採用するなどの革新的技術を駆使しています。

ACAアンテナまでの足跡

1980年代に国立天文台へ納入した「野辺山45m電波望遠鏡」に始まり、「すばる望遠鏡」(米国ハワイ)、「天文広域精測望遠鏡VERA」などで蓄積した技術力が「ACAアンテナ」の開発・製造に結実しました。

お問い合わせ先
三菱電機株式会社 宇宙システム事業部 宇宙営業第二部

TEL: (03)3218-9644 FAX: (03)3218-3314

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