三菱電機株式会社は、鎌倉製作所(神奈川県鎌倉市)に人工衛星生産棟の増築をしていましたが、2013年3月22日に竣工しましたのでお知らせします。今回の増築により、人工衛星の年間生産能力を4機から8機へと倍増し、国内人工衛星メーカーで最大の生産能力を実現しました。
増築した鎌倉製作所 新人工衛星生産棟
新人工衛星生産棟の概要
所在地 | 神奈川県鎌倉市上町屋325番地 |
構造 | 鉄骨造 6階建 高さ30.25m |
増築面積 | 建築面積:約2,183 ㎡、 延床面積:約7,817 ㎡ (既存生産棟とあわせた延床面積:約23,886㎡) |
主な生産品目 | 1. 人工衛星:通信衛星、観測衛星、測位衛星、他 2. 人工衛星搭載機器 |
生産能力 | 年間で人工衛星8機(既存設備との合計) |
投資額 | 約30億円 |
環境・省エネ対策 | 太陽光発電システム(発電容量 66kW)、ヒートポンプ式空調システム、 LED照明(約900台)、電力設備監視システム※1 |
増築の背景
海外の商用通信衛星をはじめ、人工衛星市場は今後需要が拡大すると見込まれております。また、2013年1月には、日本の宇宙開発利用の基礎となる2013年度から5年間の新たな宇宙基本計画が政府決定されました。同計画には測位衛星、気象観測などのリモートセンシング衛星、通信・放送衛星など、宇宙の利用により国民生活の質の向上を図る施策が盛込まれています。
当社はこれまでに、気象観測などを実施する「ひまわり7号」、日本初の国産商用通信衛星である「スーパーバードC2」、そして高精度の位置情報提供サービスをめざす準天頂衛星初号機「みちびき」など、生活に密着した人工衛星の開発・製造を担ってきました。現在も、「ひまわり8号」と「同9号」、東日本大震災など大規模自然災害で被災地の状況を把握できる陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)の後継機「ALOS-2」の開発・製造を進めています。
当社は今後も、生活に役立つ人工衛星の開発・製造に取り組み、国内外の宇宙開発とその利用推進に貢献します。