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ニュースリリース

テキスト版

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。

2013年8月8日
電シ本No.1306

秒速約8kmで周回する国際宇宙ステーションへ距離10mまでランデブー

宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号機による国際宇宙ステーションへの物資輸送に貢献

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 三菱電機株式会社は、宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号機(HTV4)の電気モジュールの設計・製造を担当しています。8月4日(日本時間)に種子島宇宙センターから打ち上げられたHTV4は、8月9日頃(日本時間)に国際宇宙ステーション(ISS)にロボットアームにより把持される予定ですが、秒速約8kmで周回するISSに距離10mまで迫る自動接近飛行(ランデブー)には、当社の航法誘導制御技術が活用されています。

宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号機(HTV4)

宇宙ステーション補給機
「こうのとり」4号機(HTV4)

宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号機(HTV4)の概要

 「こうのとり」は、ISSへ食料・衣類・各種実験装置等を輸送する我が国初の無人輸送機です。高度約400kmの軌道上を秒速約8kmで周回するISSまで自動で接近飛行、距離10mの地点でISSのロボットアームによって把持されISSに結合し、物資を補給した後、ISSの不要品を積込み、大気圏に再突入します。

 当社は「こうのとり」の頭脳ともいえる電気モジュールの開発・製造と筑波宇宙センターでの運用業務支援等を行っています。ISSへの安全で正確なランデブーには電気モジュールの航法誘導制御技術が活躍していますが、この技術は当社が技術試験衛星VII型「おりひめ・ひこぼし」(1997年打上げ)で確立したランデブー技術を厳格な有人安全要求に適用される実用技術まで高めたものです。

 「こうのとり」は、既に初号機から3号機までが全ミッションに成功しており、8月4日(日本時間)に4号機が打ち上げられました。現在、7号機まで計画されています。

HTV技術の応用・発展について

 「こうのとり」の航法誘導制御技術は、海外でも高く評価されており、米国航空宇宙局(NASA)が運用予定のオービタルサイエンス社製(米国・バージニア州ダレス市)無人宇宙補給機「シグナス」の近傍接近システム※1を9機分受注しています。この初号機は本年9月に米国から打ち上げられる予定です。
 また、今後はこの航法誘導制御技術の活用・発展により、「こうのとり」に地球への帰還・回収機能を付加し、ISSの利用成果等の地上回収や、有人宇宙活動に不可欠な技術を実証・確立することができ、我が国の宇宙産業振興にも寄与することが期待されています。 当社は「こうのとり」により培った技術の成果を更に活用して、今後とも宇宙開発利用の発展に貢献してまいります。
  • ※1:シグナスをISSへ誘導、安全にランデブーさせるための主要な通信装置 Proximity Link System

製品担当

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〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号

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