三菱電機株式会社は、新製造技術と音響解析技術を適用した「新製法B4C※1高音質スピーカー振動板」を開発しました。B4Cスピーカー振動板として世界最速※2の伝搬速度を達成し、性能を向上させることで、より原音に近い音の再生を実現します。
- ※1:炭化ホウ素。ダイヤモンドに次ぐ硬さとアルミニウム以下の比重を有する超硬素材のため、高い伝搬速度を持つ。紙に近い適度な内部損失を両立し、高音質スピーカーに最適
- ※2:2014年12月9日現在 当社調べ
開発の特長
新製法により、高い伝搬速度と最適な構造を実現し、原音に近い音を再生
- ・「新常圧焼結セラミックス製法※3」をスピーカー振動板に適用し、B4Cスピーカー振動板として世界最速の毎秒12700mの伝搬速度を実現
- ・独自のスピーカー音響解析技術で、B4Cの性能を十分に引き出す振動板形状に最適化
- ・新製造技術と音響解析技術の採用による新製法により、振動板で避けられない不要な共振音が超高音域まで発生せず、より原音に近い音を再生可能
- ※3:成型品を加圧することなく、高温で焼き固める製法
美濃窯業株式会社と独立行政法人産業技術総合研究所の共同開発
2008年3月13日 独立行政法人産業技術総合研究所が広報発表済み
(URL:http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2008/pr20080313/pr20080313.html)
B4C振動板 | 製法 | 性能(実測値) |
今回開発 | 新常圧焼結セラミックス製法 | 伝搬速度 毎秒12700mを達成 |
従来 | プラズマ溶射法※4 | 伝搬速度 毎秒12000m以下 |
- ※4:加熱することで溶融した粒子を、物体表面に吹き付けて被膜を形成する製法
今後の展開
新製法B4C振動板を使用したスピーカーシステムは、今後、自動車向けや家庭向けの音響製品やAV製品への適用を検討していきます。