三菱電機株式会社は、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)用モーターのインバーター駆動に用いる自動車用パワー半導体モジュール「Jシリーズ T-PM※1」の新製品として、小型パッケージ仕様の1品種のサンプル提供を2月19日に開始します。
- ※1Transfer molded -Power Module:トランスファーモールド型パワー半導体モジュール
新商品の特長
- 構成部品の高集積化で小型パッケージを実現し、インバーターの小型・軽量化に貢献
- ・CSTBTTM※2 構造を採用した第6世代IGBTと高放熱絶縁シートの搭載により、トランスファーモールド構造※3 パッケージ内部の構成部品の高集積化を実現
- ・当社従来製品※4に比べて、実装面積を約36%縮小、製品重量を約42%低減した小型パッケージ仕様により、EV・HEV用インバーターの小型・軽量化に貢献
- ※2Carrier Stored Trench-Gate Bipolar Transistor:キャリア蓄積効果を利用した当社独自のIGBT
- ※3加熱加圧した樹脂を閉鎖された金型に注入して成型する方法。一度に複数の成形が可能で、量産性と信頼性に優れる
- ※4自動車用パワー半導体モジュール Jシリーズ T-PM「CT300DJH060」
- パワー半導体チップの通電損失低減により、インバーターの低消費電力化に貢献
- ・第6世代IGBTの搭載により、コレクタ・エミッタ間飽和電圧を当社従来製品※4比で約12%低減し、EV・HEV用インバーターの低消費電力化に貢献
- 自動車用途に対応した高い信頼性を確保
- ・当社独自のDLB構造※5 の採用で、配線抵抗と配線インダクタンスを低減
- ・産業用途パワー半導体モジュールの約30倍のパワーサイクル寿命※6 と温度サイクル寿命※7 により高い信頼性を確保
- ・モジュールの素材から部品、生産履歴に至るまでトレーサビリティー管理を実施
- ・端子を含め完全鉛フリー化により、環境保護に配慮
- ※5Direct Lead Bonding:パワー半導体チップに主端子を直接はんだで接合する内部配線構造
- ※6チップに通電することで、温度を50℃から100℃の間で急激に変化させる繰り返し動作試験での寿命
- ※7チップに通電せず、温度を−40℃から125℃の間で変化させる繰り返し動作試験での寿命
新製品の概要
製品名 | 形名 | 概要 | サンプル価格 (税抜き) |
サンプル提供 開始日 |
Jシリーズ T-PM | CT300DJG060 | 300A/650V 2in1 |
15,000円 | 2月19日 |
お問い合わせ先
三菱電機株式会社 半導体・デバイス第一事業部 パワーデバイス営業部
TEL: (03)3218-3239 FAX: (03)3218-2723