リリース全文（PDF：340KB）三菱電機株式会社は、九州電力株式会社の「大容量蓄電システム需給バランス改善実証事業」※1 において、大容量蓄電池システム設置工事を受注しましたのでお知らせします。九州電力株式会社豊前発電所構内（福岡県豊前市）に、世界最大級※2 となる出力5万キロワット・定格容量30万キロワット時程度※3 の蓄電池システムを2015年度内に設置する予定です。
- ※1：一般社団法人 新エネルギー導入促進協議会が公募した「再生可能エネルギー接続保留緊急対応補助金（大容量蓄電システム需給バランス改善実証事業）」において、九州電力株式会社が採択されたもの
- ※2：2015年6月22日現在 当社調べ
- ※3：一般家庭約3万戸分の1日の使用電力量に相当
九州電力株式会社 豊前発電所構内 大容量蓄電池システム設置イメージ
受注の背景
九州地方では、太陽光発電設備を中心に再生可能エネルギーの普及が急速に進んでいます。
一方、電力系統に大量の再生可能エネルギーが接続されると、ゴールデンウィークや夏季休暇で法人が使用する電力が特に少ない時期には余剰電力が発生し、需給バランスの維持が難しくなります。需給バランスが崩れると周波数が変動し、発電所の発電機の停止などが懸念されます。今回の実証実験において、大容量蓄電池システムを電力系統に接続し、揚水発電設備※4 と同等の電力貯蔵機能を活用することで、需給バランスを改善すると共に、系統電圧制御への適用が期待でき、将来的には再生可能エネルギーの円滑な接続に繋がります。
- ※4：水力発電のために使用する水を、需要の少ない夜間に上部のダムへ汲み上げておき、昼間の需要の多い時間帯に下部にある発電所で発電を行う仕組みで、電力ではなく水の形態で蓄えることができる
受注システムの特長
| 1． | 世界最大級の出力5万キロワット・定格容量30万キロワット時程度の需給バランス改善用蓄電池システム （約100m×約140m：面積1万4000m2） |
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| 2． | 揚水発電設備と同等の電力貯蔵機能を持つ設備として、特に太陽光発電設備で発生する余剰電力を吸収し、需給バランスを改善することが可能 | |
| 3． | 運転状況を適切に把握して多数の蓄電池をユニットごとに制御。効率的に全体を制御でき、蓄電池システムの運転効率を向上 |
受注システムの構成
| 蓄電池監視制御システム | BLEnDer® REをベースに効率的な蓄電池制御を実現するシステム |
| NAS電池 | 出力：5万キロワット、定格容量：30万キロワット時程度（日本ガイシ株式会社製） |
| パワーコンディショナー | 800キロワット×63台 |
| 受変電設備 | 66／6.6kV変圧器×2台、6.6kV受変電設備 |
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