三菱電機株式会社は、FAコントローラー内で部品やセンサーの動きをシミュレーションする仮想化技術を用い、生産ラインの立ち上げ・変更時の運転確認作業を効率化する「次世代ものづくり検証技術」を開発しました。
従来は再現が難しかったチョコ停※1 などの運転エラーをFAコントローラー内の仮想ラインで疑似的に発生させ、現実のラインに反映させることで、現場での調整期間を最大75%短縮し、変種変量生産の実現を支援します。
- ※1部品詰まりなど生産ラインを流れている製品の除去・置き直しで、簡単に復旧できる設備の一時的な停止
開発の特長
- 現実のラインと仮想のラインを融合し、生産ラインの調整期間を大幅に短縮
- ・運転確認作業の段取りと試験を効率化し、現場での調整期間を最大75%短縮※2
- ・FAコントローラー内で、仮想ラインを流れる部品やセンサーの動きをシミュレーションし、現実のラインと同期した疑似入力信号を生成。また、部品なしでも生産ラインの動作を確認
- ・運転確認作業時に、生産ラインに流す部品をあらかじめ準備する必要がなくなり、準備コストを削減
- ※2従来の製品を流した運転確認の場合と、今回の開発技術による運転確認の場合の比較
- 試験データと仮想化技術で、生産ラインの動作を網羅的に自動検証
- ・パソコン上のシミュレーターで事前検証に使用した試験データを流用可能
- ・仮想化技術により部品の動きを自由に設計できるため、チョコ停など実部品では再現が難しいさまざまな運転状況を再現することが可能