三菱電機株式会社は、蓄電池の使用中に性能をリアルタイムに推定できる「蓄電池性能オンライン診断技術」を開発しました。これにより、蓄電池の性能(蓄電容量、内部抵抗)の劣化度や誤差1%以下での残量をリアルタイムに推定できるため、蓄電システムの稼働率向上と用途拡大に貢献します。
開発の特長
- 蓄電システムを停止することなく、蓄電池の性能の劣化度をリアルタイムに推定
- ・蓄電システムを使用しながら計測した蓄電池の電流と電圧を、当社独自のアルゴリズムで処理し、性能(蓄電容量、内部抵抗)の劣化度をリアルタイムに推定
- ・蓄電システムの設備停止が不要となり、システムの稼働率向上に貢献
- 蓄電池の残量を誤差1%以下で高精度に推定
- ・蓄電池の性能の劣化度を用いて、蓄電池の残量を誤差1%以下で推定
- ・蓄電池の残量が高精度に分かるため、蓄電システム全体の効率的な制御が可能
- ・診断データを、メンテナンス計画や劣化した蓄電池の他用途での再利用計画に活用可能
開発の概要
蓄電池性能の劣化度推定 | 蓄電池残量の推定 | |
今回 | ・蓄電池性能(蓄電容量、内部抵抗)の 劣化度をリアルタイムに推定 |
・蓄電池残量の推定精度は誤差1%以下 ・蓄電池が貯めている電気量を推定 |
従来 | ・蓄電容量は蓄電システムを停止して一旦残量を 空とし、満量にする測定(3時間程度が必要) |
・蓄電池残量の推定精度は誤差5%以上 ・蓄電池の現在の容量に対する割合(残量)を推定 |
今後の展開
今後、太陽光・風力発電などの大規模発電プラントや、自動車・鉄道車両向け蓄電システムへの搭載を目指します。