三菱電機株式会社は、汎用インバーター・サーボアンプ・エレベーターなどの産業用機器の低消費電力化・小型化・高信頼性を実現するパワー半導体モジュールの新製品として、第7世代IGBTを搭載した「IPM※1 G1シリーズ」のサンプル提供を2016年5月から順次開始します。6種類52品種をラインアップすることで、幅広い用途の産業用機器に対応します。
なお、本製品は「TECHNO-FRONTIER 2016 第34回モータ技術展」(4月20日〜22日、於:幕張メッセ)に出展します。
- ※1Intelligent Power Module:IGBTを使用したパワーチップと駆動回路および各種保護回路を1つのパッケージに収めたモジュール
新製品の特長
- 第7世代IGBTとダイオード搭載により電力損失を低減
- ・CSTBTTM※2 構造を採用した第7世代IGBTの搭載により、電力損失とノイズを低減
- ・新開発の裏面拡散層形成技術を用いたRFCダイオード※3 の搭載により、電力損失を低減するとともにリカバリー時の急な電圧の立ち上がりを抑制
- ※2キャリア蓄積効果を利用した当社独自のIGBT
- ※3Relaxed Field of Cathode Diode:カソード側に部分的にP層を追加、リカバリー時にホールを注入しリカバリー波形をソフトにすることで急な電圧の立ち上がりを抑制できるダイオード
- パッケージ構造の改善により産業用機器の小型化・高信頼性に貢献
- ・主端子形状の最適化により外形サイズを従来製品※4 比で約30%縮小し、小型化に貢献
- ・絶縁部と銅ベース部が一体化された基板の採用により、サーマルサイクル寿命※5 の向上を実現し、高信頼性に貢献
- ※4IPM G1シリーズPM200CG1C065とIPM L1シリーズPM200CL1A060の比較
- ※5比較的長時間の温度サイクルでケース温度を変化させた場合の寿命
- 新機能の搭載によりインバーターの開発負荷軽減に寄与
- ・エラーモード(Fo)識別機能※6 を新たに搭載し、エラー発生時の解析が容易
- ・使用条件に応じてスイッチング速度を自動的に2段階で切り替える機能を新たに搭載し、スイッチング損失とノイズのトレードオフを改善
- ※6過熱(OT)、制御電源電圧低下(UV)、短絡(SC)のエラーモードを識別できる機能
お問い合わせ先
三菱電機株式会社 半導体・デバイス第一事業部 パワーデバイス営業部
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