三菱電機株式会社は、電鉄・電力などの大型産業機器向けの大容量パワー半導体モジュールの新製品として、「HVIGBT※1モジュールXシリーズ LV100タイプ」2品種を9月から順次発売します。業界最大※2の電流密度によるインバーターの高出力・高効率化、新パッケージ構造による多様なインバーター構成とシステムの高信頼性に貢献します。今後は、Si(シリコン)に比べてさらなる低損失化と高周波動作が可能なSiC※3を用いたLV100タイプ品についてもラインアップを予定しています。
なお、本製品は「PCIM Europe 2017」(5月16日〜18日、於:ドイツ連邦共和国・ニュルンベルク)、「PCIM Asia 2017」(6月27日〜29日、於:中華人民共和国・上海)に出展します。
- ※1High Voltage Insulated Gate Bipolar Transistor:高耐圧絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ
- ※22017年5月11日時点、当社調べ
- ※3Silicon Carbide:炭化ケイ素
新製品の特長
- 業界最大の電流密度を実現し、インバーターの高出力・高効率化に貢献
- ・CSTBTTM※4構造を採用した第7世代IGBT・RFCダイオード※5の搭載により、Siモジュールとして業界最大※2の電流密度8.57A/cm2を実現<3.3kV/600A品>
- ・AC主電極を3端子に増やし電流を分散することで電極端子の発熱を緩和し、インバーターの高出力化に貢献
- ※4キャリア蓄積効果を利用した当社独自のIGBT
- ※5Relaxed Field of Cathode Diode:カソード側の電子移動度を最適化した当社独自のダイオード
- 並列接続を容易にし、多様なインバーター構成・容量に対応
- ・端子配列の最適化により並列接続が容易となり、多様なインバーター構成・容量に対応
- 新パッケージ構造により、インバーターシステムの高信頼性に寄与
- ・絶縁板と放熱板の一体化によるサーマルサイクル寿命※6と、パワー半導体チップの放熱性の改善によるパワーサイクル寿命※7の向上を実現し、高信頼性に寄与
- ※6比較的長時間の温度サイクルでケース温度を変化させた場合の寿命
- ※7比較的短時間の温度サイクルでチップ温度を変化させた場合の寿命
発売の概要
製品名 | 形名 | 耐電圧 | 定格電流 | 発売日 |
HVIGBTモジュールXシリーズ LV100タイプ |
CM450DA-66X | 3.3kV | 450A | 9月から 順次発売 |
CM600DA-66X | 600A |
お問い合わせ先
三菱電機株式会社 半導体・デバイス第一事業部 パワーデバイス営業部
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