三菱電機株式会社は、公益財団法人日本デザイン振興会(JDP)が主催する2017年度グッドデザイン賞において、粒子線治療装置「小型陽子線治療装置 MELTHEA(メルセア)」と、タブレット・スマートフォン向けアプリ「しゃべり描きUI(ユーザーインターフェース)」が、「グッドデザイン・ベスト100」を受賞しました。当社の「グッドデザイン・ベスト100」の受賞は2年連続で、このほか10製品がグッドデザイン賞を受賞しました。
今回の受賞品は、受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION 2017」(11月1日〜5日、於:東京ミッドタウン)の「スーペリアカンパニー展示」に出展します。
受賞品について
- 粒子線治療装置「小型陽子線治療装置 MELTHEA(メルセア)」
- ・がん治療用粒子線治療装置の早期普及を目指し、従来よりも大幅な小型・低価格化を実現
- ・治療台周囲の形状を見直すことで圧迫感を緩和するとともに、間接照明でまぶしさを低減し、患者にストレスを与えない治療環境も実現
- 審査員コメント:
これまでがん治療用の陽子線治療装置は大型かつ高価であったが、回転ガントリーの構造を見直すことで、低コスト化と省スペースを実現している。これによって、運営コストを含めた医療費を削減すると同時に小規模な施設にも設置しやすくなった。また、奥行き減によってガントリー内の圧迫感を軽減し、患者にストレスを与えない空間作りに成功している点など、多角的視点で医療現場における課題解決を成している点は画期的である。
- タブレット・スマートフォン向けアプリ「しゃべり描きUI」
- ・話した言葉が指先からわき出るように文字表示されるアプリ
- ・イラスト描画や多言語翻訳など様々な機能と組み合わせることにより、聴覚障がいや外国の方との円滑で多様なコミュニケーションを支援
- 審査員コメント:
話しながら画面をなぞると、指先から文字が出てくるように表示される。翻訳も可能なので、外国旅行で地図をタブレットに表示して目的地を尋ねるといった使い方もできる。聴覚障がい者は話している相手の唇の動きを見ているため同時に図表などを見られないという問題も、タブレットに表示されたイラストや写真とともに話した言葉が表示されることで解決できる。ひとつの画面を話者が指でなぞることで、聴覚や視覚だけでない身振りのコミュニケーションが加わり、新しい親密なコミュニケーションを生む可能性があることを高く評価した。しかも指でなぞる行為によって発話と表示のタイムラグを感じさせない設計となっており、ストレスなく使用できる点も評価した。