三菱電機株式会社は、創立100周年の2021年を目標年とした「環境ビジョン2021」の達成に向けて「第9次環境計画」(2018〜2020年度)を策定しましたのでお知らせします。
本計画を通して、「持続可能な開発目標(SDGs)」における17の目標の内、「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」や「13.気候変動に具体的な対策を」などの5目標の達成に貢献します。
「第9次環境計画」で推進する項目と主な指標
- 低炭素社会実現:温室効果ガス年間排出量を147万トン以下に抑制
- ・エネルギー起源の二酸化炭素(CO2)に、CO2以外の温室効果ガス※1も加えた削減活動を推進し、合計の年間排出量(CO2排出量換算)を基準年度※2の264万トンから2020年度には147万トン以下に抑制
- ・2019年度までにSBT(Science Based Target)※3を策定して低炭素社会実現に向けたロードマップをより具体化し、SBTi(Science Based Target イニシアティブ)※4からの認定取得を目指す
- ・製品の省エネ性能を向上し、製品使用時CO2排出量を2000年度比平均35%削減
- ※1京都議定書で削減対象になっているSF6、PFC、HFCなど
- ※2エネルギー起源CO2:当社単独1990年度、国内関係会社2000年度、海外関係会社2005年度
CO2以外の温室効果ガス:当社単独および国内関係会社2000年度、海外関係会社2005年度 - ※3温室効果ガス削減の長期シナリオに、定量的に準拠した科学的目標
- ※4WWF、CDP、WRI、国連グローバル・コンパクトによる共同イニシアティブ
- 循環型社会形成:水資源使用量を年率1%削減する目標を新設
- ・基準年度(2010年度)比で水使用量の売上高原単位を年率1%削減する定量目標を新設
国内外の80拠点において、水使用量・排出量の管理徹底や節水・再利用による水使用量の削減を進め、水の有効利用を推進 - ・資源分別の徹底や再資源化を推進し、最終処分率を国内で0.1%未満、海外で0.5%未満を目指す
- ・製品の小型・軽量化により資源投入量を2000年度比平均40%削減
- ・基準年度(2010年度)比で水使用量の売上高原単位を年率1%削減する定量目標を新設
- 自然共生社会実現:地域固有種の保全など事業所の生物多様性保全活動を本格化
- ・国内の全製造拠点において、愛知目標※5に沿って設定した活動指針や2017年度までに実施した生き物調査の結果に基づき、地域固有種の保全や外来種の管理、周辺の生態系を考慮した緑地の整備などの生物多様性保全活動を本格的に開始
- ・国内において「みつびしでんき野外教室」や「里山保全プロジェクト」を継続開催し、2018年3月時点の累計参加者から1万2,000人増の5万1,000人以上を目指す
- ※52010年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議で採択された、「生 物多様性を保全するための戦略計画2011-2020」の中核をなす世界目標
- 環境経営基盤強化:海外製造拠点における環境管理レベルの向上
- ・海外の全製造拠点において欧州化学物質規制への対応をはじめ、法規制のモニタリング強化と規制に則った技術開発により、工場における環境リスクを低減し、環境管理レベルを向上
「第9次環境計画」の背景
三菱電機グループでは、1993年から3年ごとに具体的な活動目標を定めた「環境計画」を策定し、「グローバル環境先進企業」を目指して環境経営の向上に取り組んでいます。今回、「環境ビジョン2021」で掲げたCO2排出量や資源投入量の削減等の達成に向けて、パリ協定を踏まえた中長期的な視点や将来的な水不足対策を考慮した、「第9次環境計画」を策定しました。