開学50周年を迎えた藤田医科大学(星長清隆学長、愛知県豊明市)は、開学記念日の10月10日に、校名を藤田保健衛生大学から藤田医科大学に変更した。また、来年4月には医療科学部において学部再編を行い、医療科学部を医療検査学科と放射線学科、保健衛生学部は看護学科とリハビリテーション学科に改組し、医学部医学科を加えた3学部5学科体制とし、次の半世紀ヘ向け医学・医療のイノベーションを進めていく。
衛生面や感染症防止対策
施設面では、これまでも改革や耐震化等に合わせ、キャンパス内建物を病院群、学校群、研究群に整理し直し、各施設の新築・改築を行ってきた。その中で、平成28年4月、新築した生涯教育研修センター2号館(現大学3号館)のトイレ・洗面所に三菱電機株式会社のハンドドライヤー「ジェットタオル」スリムタイプを25台設置し、平成29年11月には医療科学部7号館(現大学8号館)に14台設置した。
公共施設等で普及が進むハンドドライヤーだが、同大学医療科学部事務部庶務課の服部啓介課長は「医療系の大学として、衛生面や感染症防止対策の意識は高く非接触タイプのハンドドライヤーの導入は様々な面において有益だと思います」と話す。今回、三菱電機の「ジェットタオル」スリムタイプを選んだ理由について、「いろいろなメーカー・製品の中から、性能面、信頼性、価格、手入れのしやすさなどの要素を複合的に検討した結果、三菱電機の『ジェットタオル』スリムタイプを入れることになりました」という。
抗菌加工で菌の繁殖を抑制
操作も楽で清掃しやすい構造
「ジェットタオル」スリムタイプの特徴は、菌の繁殖を抑えるために本体全面に抗菌加工を施したこと。形も独自設計のサイドオープンタイプで、両面ジェット乾燥。このため、「手を横から入れて引き抜くと、水滴をきちんと下方向に切ることが出来て早く乾きます」(同社営業部担当者)とのことだ。また電源、風量調節、ヒーター設定のタッチスイッチが前面下部にあって操作も楽。水捨て清掃のタイミングを知らせる満水お知らせランプも付いている。構造も、ドレンホースをなくし、サイドパネル内にドレン水路を一体化した作りとなっているため、側面カバーを外すだけで簡単に清掃できる。除菌のためのアルコール拭きに加えて全面次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使った拭き清掃も可能である。
「清掃業者からは、ジェットタオルは清掃しやすい構造になっている為掃除がしやすくなったと言われました。電源があればどこにでも設置できますので、既存の建物にも手軽に取り付けられるのがメリットだと思います」と服部課長。
地域医療の中核病院として多くの人が訪れる大学病院の病棟のパブリックスペースにも三菱電機製のハンドドライヤーが設置されているそうだ。
多くの医療人を輩出する同大学の教育の特徴の一つがアセンブリ教育―専門職連携教育である。学部学科の垣根を越えて共に学び、チーム医療の基盤をつくりつつ、人間形成を目指している。
先端医療では、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を国内では初期に導入し、臨床とタイアップした日本初のダヴィンチ低侵襲手術トレーニングセンターを置く。
こうした教育力や研究力等が評価され、今年9月にイギリスの高等教育専門週刊誌「タイムズ・ハイアー・エデュケーション」が公表した世界大学ランキングで、同大学が401位−500位にランクインし、国内のエントリー大学では7位、私立大学では1位になった。
10月5日の第50回藤田学園医学会年次学術大会では、今年のノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった本庶佑・京都大学高等研究院副院長の特別講演「驚異の免疫力」が行われ、受賞発表後初の講演として話題を呼んだ。「独創一理」−一人ひとりの創造力が、新しい力を切り拓く力となり得る−が建学の理念である。
全私学新聞より転載