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やる気は必要なし、行動する環境づくりがすべて 歯磨きのように仕事を習慣化するための4つのポイントやる気は必要なし、行動する環境づくりがすべて 歯磨きのように仕事を習慣化するための4つのポイント

 「自己管理」を表す言葉であるセルフマネジメント。このセルフマネジメントの重要性がひときわ注目されている。長引くコロナ禍によって、リモートワークが主流になっている中では、一人ひとりが主体的に動くことが求められてくる。一方で、会社に出社して働くのと比べると、人の監視もなく、また様々な誘惑も多い環境下においては、「集中して仕事に取り組むべき」と理解はしていても、怠けるという方向に人間は傾きがち。そんな時代背景の中、自分自身を律するセルフマネジメント力が求められているわけだ。
 ともすると、セルフマネジメントとは仕事に取り組む強い意志を持つこととも捉えられがち。それとはまったく逆に、セルフマネジメント力は精神論とは一切関係がないと主張するのが、ウィルPMインターナショナル代表取締役社長兼CEOの石田淳氏だ。行動に焦点をあて、行動を起こすための環境をつくり、そして行動を習慣化させればセルフマネジメント力は高まるという。「できない人」を「できる人」に変化させる「行動科学マネジメント」を確立した石田氏に、セルフマネジメント力を高めるポイントについて聞いた。

石田淳さんの写真

ウィルPMインターナショナル代表取締役社長兼CEO

石田 淳(いしだ じゅん)

米国のビジネス界で大きな成果を上げる行動分析を基にしたマネジメント手法を、日本人に適したものに独自の手法でアレンジして「行動科学マネジメント」として確立。多くの研修・セミナーで講師を務め、人気を博している。これまでに指導した企業は1200社以上、ビジネスパーソンはのべ3万人以上にのぼる。社団法人行動科学マネジメント研究所所長、社団法人組織行動セーフティマネジメント協会代表理事、米国の行動分析学会(ABAI)会員、日本行動分析学会会員。

根性や気合いはナンセンス、
行動だけに光を当てる

――石田さんが行動科学に注目されたきっかけ、また行動科学とは何かを教えてください。

石田淳さんインタビュー中の写真

 創業した会社のマネジメントに失敗し、それを立て直そうとして出会ったのが行動科学でした。すぐにアメリカに飛んで行動科学を学び、それを日本流にアレンジして「行動科学マネジメント」を確立しました。今から17、8年位前のことです。

 それまでの日本のマネジメントは、精神論的なものに頼っているものがほとんどでした。「気合いだ」「やる気だ」「根性だ」というように。それは間違ってはいないと思うのですが、ただそれだけだと、当時既に若い人たちがついてこられなくなっており、離職率も右肩上がり。そんな時に出会ったのが行動科学です。

 行動科学では、行動に影響を与える要因に着目し、行動を正しいものに変えて、そして成果に結びつけることを目指します。そもそもビジネスにおける成果は、行動の集積です。ですから正しい行動ができるような環境をつくり、習慣化すれば、安定的な成果に結びつきます。気合いややる気など内面を絡めてしまうと、一定の成果が上げにくいし、またできる人に頼ってしまうことにもなる。「いつ、誰が、誰に対して、どこでやっても」同じような効果が出ることを目指すのが、行動科学をベースとしたマネジメントです。

 また、気合いややる気に頼ったマネジメントだと、文化等の様々な要素が絡んできて、受け取り方も違ってきます。高齢者と若者では考え方が違ってきますし、ましてやグローバルに展開できません。例えば、日本人同士ならば「あうんの呼吸」で通じるものも、外国人には通じにくい。行動に光を当てることで、文化や人種に関係なく、成果に結びつけることが可能になるのです。

――正しい行動を継続させたいのは、誰もが望むことです。それを続けられないところが、そもそも難しいのではないでしょうか。

 その難しさを克服するために、まず「人はどうしたら望ましい行動を繰り返すのか」を理解する必要があるでしょう。人が行動する理由を、行動科学マネジメントでは、次の「ABCモデル」という行動サイクルを利用して説明します。

A(Antecedent):先行条件
行動を起こすきっかけ。行動する直前の環境
B(Behavior):行動
行為、発言、ふるまい
C(Consequence):結果
行動によってもたらされるもの。
行動した直後の環境変化

 人が行動を起こすには、行動のための「先行条件」があり、次にその条件を満たすために「行動」し、その後には「結果」が生まれる。この「結果」が良いかどうかで、繰り返すのか、あるいは別の行動を選択するのかが変わってきます。すなわち、人間は最初こそ「先行条件」で動き出すものの、それを繰り返すかどうかは「結果」次第というわけです。

 このABCモデルが行動科学マネジメントの基本にあります。望ましい行動を繰り返すことで、最終的には大きなゴールへと結びつけることを目指すのです。

A(Antecedent)先行条件 →B(Behavior)行動 →C(Consequence)結果 条件があるから行動が必要となり、行動には結果が伴う。結果が望ましいものであれば、人間は同じ条件のもとでは同じ行動を取るようになる。

自分を行動させるための環境を整える

――現在はリモートワークが主流の中、セルフマネジメントがますます求められています。ただ一方で、新入社員にいきなり、「自分で仕事しろ」といってもなかなかできません。今度の4月から職場が変わる人や新入社員の人たちに向けて、行動科学の観点から、セルフマネジメント力を高める方法についてご教示ください。

 セルフマネジメント力を高めるためには、4つのポイントがあると考えます。1つ目は、「内面のせいにしない」。2つ目は、「ベイビーステップで行く」。3つ目は、「ご褒美の設定」。そして4つ目は「1人では決してやらない」です。

 1つずつ具体的に説明していきましょう。まず「内面のせいにしない」というのは、先ほどもお話ししたように、決してやる気やモチベーションには頼らないということです。そうではなく、いかに環境を整えて行動を促していくのかを考えるのです。

 私が講師を務めているセミナーでも、部下の仕事ができないことを、やる気がない、根気がない、性格が前向きでないといったことを理由にする上司はとても多くいます。これは、「個人攻撃のワナ」といって、改善は難しいし、部下に指摘しても自己肯定感が下がってしまうだけで逆効果です。目を向けるべきは、繰り返しになりますが個人の意志ややる気ではなく、行動を起こすようにいかに環境を整えていくかなのです。

――環境を変えるとは、具体的にはどのようなことでしょうか?

 例えば、仕事でどうしても読む必要があるけれども、興味もないし読みたくない本があるとしましょう。リモートワークで自宅には誘惑がいっぱいあるから集中もできない。であれば、その本だけを持って例えば図書館に行く。それを習慣化できれば、歯磨きのように、毎日行動として繰り返せばいいことになります。

 私は、以前雑誌の企画でフルマラソンに挑戦しました。走る時間は朝にしていたのですが、夜のうちにシューズは玄関に出しておき、ウェアはベッドの横に置いておきました。もしダイエットしたいのであれば、体重計は押し入れにしまっておくのではなくて、歯を磨く場所の真下に置いて、すぐに乗れるようにしておく。このようにいくつもいくつも行動を促す仕掛けをつくっておくのです。行動原理のABCモデルでいえば、こうした仕掛けによって、行動の負担感を下げることができ、行動を起こしやすくなります。

 リモートワークの環境で、「僕は意志が弱いから」とか「やる気が出ないから」といっていても、成果は出せません。大切なのは、自分を行動させるための環境を整えておくことです。

 またセルフマネジメントというと、ほとんどの人は「ゼロ」か「100」、「できる」か「できない」で考えてしまいますが、「継続する確率を徐々に上げていく」ことこそが求められます。人は3カ月間行動が継続すると習慣になる確率が極めて高くなる。ただ残念ながら、9割の人が三日坊主で終わります。すなわち1カ月目をどう乗り越えるかがセルフマネジメントではカギになります。

習慣化するために
とにかく最初は頑張らない

――1カ月続けられれば習慣化できそうですが、その1カ月のハードルがなかなか高いのではないでしょうか。

石田淳さんインタビュー中の写真

 そこで2つ目のポイントである「ベイビーステップで行く」が重要になってきます。まずは1カ月を乗り切るために、赤ちゃんでも越えられる程度の極めて低いハードルを設定するのです。例えば、新年度の4月から語学を学ぼうと考える人も多いと思いますが、「すぐにペラペラになってやるぞ!」とばかりに、いきなり頑張る人が多い。人間は、急激な行動の変化を継続できない生き物。いきなり高いハードルを設定しても多くは挫折します。

 とにかく「最初の1カ月目は絶対に頑張らない」ことです。毎日やらずに週に2回かせいぜい3回まで。時間であれば5分から最大でも30分と、ハードルは本当に低く設定してください。

 先ほど、フルマラソンに挑戦したときの話をしましたが、私はまずは週に2回20分歩くことから始めました。しかもいっぺんに20分ではなく、朝10分、夜10分です。これができると、翌週は20分のうち5分間だけゆっくり走ってみた。つまり、自分自身に「できる」という達成感をどんどん与えていく。すると、「ここまではできた」、「これはできるかも」という自己の可能性を認知する「自己効力感」が上がっていく。ABCモデルでいうところの、良い結果が得られたことになるわけです。

 このとき、最初は「時間」を行動の基準として捉えることがポイントとなります。例えばマラソンの練習なら「毎日20分走る」と、行動を時間で決める。「毎日2キロ走る」といったように距離で行動を決めると、早く終わらせたいから全力で走るようになる。すると、苦しいから嫌になってしまいます。20分と行動を時間で決めれば、歩こうが、ゆっくり走ろうがいいわけです。

 語学もまったく同じです。「参考書を3ページやる」と行動をページや量で決めると、早く終わらせようと頑張りすぎて辛くなってしまう。「20分やる」と行動を時間で決めて、自分のペースでやるほうが続けやすく、習慣化しやすいのです。

ご褒美によって
行動の結果をより良いものとする

――頑張らないところから始めるというのは、確かに誰でもできそうです。

 加えて、継続するために大事なのが、3つ目のポイントである「ご褒美の設定」です。ベイビーステップで設定したハードルをクリアできたら、ご褒美をあげるのです。ABCモデルでいえば、ご褒美をあげることによって、得られる結果をより良いものとする。そしてその行動を繰り返すように仕向けるのです。

 営業部門でいえば、仮に売り上げに結びつかなくても、訪問営業に行けばご褒美をあげるようにします。「訪問営業をするという行動を習慣化する」のが目的だからです。売り上げを伸ばすためには、その前に「売りに行く」という「行動」が必要なのですから、訪問営業を習慣化するためのご褒美は必然となります。

 ご褒美といっても、難しく考えることはありません。「自分が本当に好きなもの」を設定すること、これに尽きます。些細なことでいいのです。「この資料をつくったら外に飲みに行こう」とか「本を1時間読んだらコーヒーを飲もう」とか。特に最初の1カ月は毎週ご褒美をあげます。ただ、あくまで習慣化するのが目的ですから、2カ月目は2週間に1回、3カ月目は3週間に1回と頻度を減らすのがいいでしょう。3カ月続けば完全に習慣化したといえるので、4カ月目以降はご褒美を不定期にしても構いません。

 さらに習慣化するための力になるのが仲間の存在です。すなわち4つ目のポイントとなる「1人では決してやらない」。一緒に同じ行動をする仲間をつくることが望ましいですが、例えば奥さんや家族にチェックを頼んだりしてもいいでしょう。これは助け合うという意味もありますが、他人に宣言をすることで、後にひけない状況をつくるという点でも効果があります。

 仕事であれば、上司にサポーターになってもらうのが一番です。管理職を対象にしたセミナーにおいては、「部下に対しては皆さんがサポーターですよ」と常にお話ししています。上司が「頑張ったな」といえば、そこで承認欲求も満たされます。些細なことかもしれませんが、承認欲求が満たされることも行動の結果で得られたメリットといえます。

 人に頼むのは面倒くさい、頼む人がいないというならば、SNSを活用するのも一つの手です。「最終目標はこれ」「今日はこれをやりました」とアップして、「いいね!」やコメントをもらうようにする。そうなると張り合いも出て止められなくなる。サポーターをつくるということは、止められない環境をどんどんつくるということにもつながるのです。

カフェが最強の仕事場? 
ライバル行動を起こさせない

――四つのポイントはよくわかりました。少し戻りますが、行動を起こすための環境という面から、リモートワーク環境において石田さんが考える理想的な仕事環境とはどのようなところでしょうか。

石田淳さんインタビュー中の写真

 カフェですね。スマホの電源を落とすかマナーモードにして鞄にしまい、カフェで仕事をするのが一番いいと思います。なぜカフェがいいかというと、まずは、なんとなく衆人の目があるからサボらなくなるのです。ダラダラ居続けず、1時間なら1時間と決めておけば、効率もよくなるでしょう。

 カフェのもう1つの良い点は、「ライバル行動」ができない環境だということです。行動科学では、継続するために増やしたい行動を「不足行動」、減らしたい行動を「過剰行動」として分類します。不足行動は、例えば英会話やランニング等、「分かっているけれどもできない」こと。一方で過剰行動は、タバコや過食等、「分かっているけれどもやめられない」ことで、行動科学では両者を合わせて「ターゲット行動」と呼びます。

 そしてこのターゲット行動を邪魔するのが「ライバル行動」です。家でやりたくない仕事をはじめようとした途端に掃除したくなる、あるいは見たくもないテレビをつけるといったことがライバル行動です。行動を継続するコツの一つは、このライバル行動をなくしていくことです。カフェで仕事をすることで、ライバル行動ができない環境がつくれます。

 書類の気密性などの点からカフェでは仕事ができない場合もあるかもしれません。その場合はライバル行動ができないように、細かく環境を整えるべきです。睡魔に襲われるならベッドと違う部屋にする、テレビを見ないようにテレビを置かない、スマホは電源を切る。たまにはニュースをチェックしようとか、大事な連絡があるかもしれないからスマホは手元に置いておこうなどの言い訳をつくって、結局はライバル行動を受け入れる体勢を整えているのが人間の弱いところ。こういうライバル行動を断ち切れる環境をつくることも、セルフマネジメント力を高めるためには必要です。

心と体のバランスが重要、質の良い睡眠のとり方

――新年度は五月病に代表されるように、メンタルが不安定になる時期でもあります。何かを抱え込んでしまって悩んでいる人、パワハラを受けて苦しんでいる人、その一歩手前で不安に苛まれている人たちに、有効なセルフマネジメントの手法はあるのでしょうか。

 睡眠時間が短くなると、精神的なダメージが大きくなるということを指摘したいと思います。とにもかくにも寝るための環境をつくることが肝要。適度な運動や食事、人によっては飲酒が有効です。睡眠時間の確保は、まさにセルフマネジメント力を高めるためには必須条件といってもよいでしょう。

 良質な眠りを実現する方法として私が勧めるのは、「Three Things(スリーシングス)」というやり方です。毎晩寝る前に、今日起きた3つの良かったことを思い出して手帳に書き留める。それだけです。日記と違うのは、書くことを良かったことだけに限定すること。この単純なことを毎日続けることで、うつ症状だった人のうち80数パーセントの人から劇的な症状の改善が見られたというデータもあります。

 書くことは、大きなことでなくても構いません。日常の当たり前のことを書き留める。人間は、嫌なことは強烈に覚えているのに、良いことは片っ端から忘れていく生き物。だから見方を変えて、良いことだけを書いて拾い出すようにすれば、今日という1日は、「3つも良いことがあった1日」となり、穏やかな気持ちでベッドに入れるようになります。

嫌な仕事を優先する時間割をつくる

――セルフマネジメント力を高めたい人に向けて、注意点などはありますか。

 「セルフマネジメント力を高めるのは難しい」と思っている人は大勢います。なぜ難しく感じてしまうのか。それは、いきなり高い目標を持ちすぎだからです。これまでもお話ししたように、行動を分解して、環境をいくつか整えて、ハードルを徐々に上げていけば、たいていのことはできてしまいます。

 仕事、楽器の練習、語学の習得、運動、何をするのであってもやり方は変わりません。まずは、自分がやらなくてはならないものを1つ決めて、成功のパターンをつかむ。すると、すべてのことにも応用が効くのです。

 もし新しいことを始めるのなら、基本的には朝の時間帯に行うのがいいと思います。ただ、仕事の関係で朝できない人もいるでしょう。そこで、自分の1日の行動記録を書いてみてください。1週間だけで構いません。それを眺めてみて、どこかに空き時間がないかを探してみる。朝の時間が空く人もいれば、夜が空くという人もいるでしょう。要は、その空いた時間にやればいいのです。

 「朝に勉強するのが好ましい」と一般論を真に受けて、生活スタイルを変えるとなると、それだけで「ハードルが上がったな」と感じてしまう。無理がない範囲でやる。それが一番です。

――習い事や趣味であれば空き時間を見つけてやるというのは分かります。一方で、仕事をセルフマネジメントする場合はどうすればいいのでしょうか。一口に仕事といっても、好きな仕事もあれば嫌な仕事もある。嫌な仕事は先延ばしにしがちですが、これを回避する方法はあるでしょうか。

 もし勤務時間が8時間なら8時間の時間割をつくるのが一番です。そしてそのときに、やりたくない仕事ほど朝、すなわち無理矢理にでも最初にやることです。朝9時にタイマーを設定しておいて、鳴ったら必ず取りかかる。嫌なものを先にやってしまえば、次に控えている嫌でない仕事が、ご褒美にもなります。当然、ほかの四つのポイントも重要です。最初は頑張らずにちょっとの時間でもいい。それが習慣化できれば、毎日嫌な仕事は朝の時間に終わっているようになります。

 一方で、ある時間帯にものすごく気分が乗って仕事がはかどったとしても、時間通りに止めた方がいい。なぜなら、それは行動ではなく、やる気によって左右されてしまうということだからです。時間が来たら、雨が降ろうが槍が降ろうが止める。残業もしないし、引っ張らない。逆に気が乗らなくても決められた時間内は必ずやるようにします。

 また、時間割はキチキチではなく、バッファーを持たせることをお薦めします。キチキチにしていると、絶対に終わらせなくてはならない仕事が終わらなくなる可能性があり、時間割が崩れかねません。想定する時間の1.5倍は取っておくのが望ましい。早く終われば、ご褒美にコーヒーでも飲んでいればいいのですから。

――嫌な仕事しかないような場合は、どうすべきですか。

石田淳さんの写真

 そういう場合には、嫌な仕事をいくつかに分解すればいいでしょう。どの部分をやりたくないのかを明確にするのです。準備したくないのか、アイデアを出したくないのか、書面に落とし込みたくないのか。その中でも特にやりたくないものは何なのか。ひと口にその仕事が嫌いだといっても、全部が嫌なことはまれで、ある一部分だけが嫌なことが大半です。そして、やりたくないものを優先して着手できるように習慣化するために、例えばベイビーステップで徐々に進めるのです。

 仕事の進め方としてみれば、まずはその仕事を組織として受けないということが可能なのかを考える。避けられないのであれば、他人に振ることができるのかを考える。どうしても自分でやらなければならないのであれば、上記のように仕事を細分化してみて、嫌なものをできるように仕組み化、習慣化することを考える。このように仕事の細分化は、セルフマネジメントにとっては極めて重要になってきます。

(写真:吉成大輔)
※本記事内の製品やサービス、所属などの情報は取材時(2023年1月)時点のものです。

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