夏の風物詩・ゆかた。
自分でうまく着付けや小物選びができたら、出かけるときの楽しみが増えますよね。
1人でも手軽に実践できる着付け方法に加えて、知っておくと役に立つゆかたのマナーをご紹介します!
- 【各部の名称】
- 背縫い、背中心・・・後ろ身頃を中心で合わせた縫い目が背縫いで、そのラインが背中心。
- 衿先・・・衿の先端の部分。
- 衿下・・・衿先から褄先までの部分。
- 身八つ口・・・脇の開いている部分。
- おくみ、おくみ線・・・前身頃につける細長い部分がおくみで、その縫い目がおくみ線。
- 下前・・・前身ごろの、着た時に下になる方。
- 上前・・・前身ごろの、着た時に上になる方。
- 【用意するもの】
- 1.ゆかた
- 2.半幅帯
- 3.腰紐2本
- 4.伊達締め
- 5.ゆかた用ランジェリー
- 6.洗濯ばさみ
- 【着付けの順序】
- ※帯にはさまざまな結び方がありますが、ここでは「文庫結び」を紹介します。
- 肌着を着た後、ゆかたに袖を通し、裾をくるぶしより下くらいまで上げます。
- 右の腰骨のところに衿下線が来るように上前を合わせます。
- 上前を開き、下前を入れ込んで、つま先を7~8cm上げます。
- 上前はつま先を3~4cm上げながら合わせます。
- 腰骨より4cm上くらいに腰紐を当てます。腰紐を後ろに回し、交差して締めます。
- 紐を前にして、左脇で片花結び(片方を輪にする結び)にします。
- 左手を身八つ口から中に入れて、右手で上下のおくみ線を揃えます。
- 前中心で左右の共衿を合わせ、後ろ衿(衣紋)をこぶし1つ分くらい抜きます。
- 上前の中で下前を内側に折り上げ、斜めに整理しておきます。
- 胸下に胸紐を当て、後ろで交差させて、両脇で締めて前に回します。
- 片花に結び、紐端は締めた紐の間に挟み込みます。
- 右手の人差し指を紐とゆかたの間に入れて、背中央から脇にしわを寄せます。左側も同様に。
- 上前のおくみ線が一直線になるよう揃えながら、おはしょり(腰のあたりでたくし上げた部分)を整えます。
- 伊達締めを胸紐の上に締めます。
- 手の長さを帯幅の3.5倍くらいに決め、洗濯ばさみなどを目印にとめておきます。
- 印が前中心になるように、手先を右側から1巻きして左脇に締めましょう。
- 2巻きしたら、前中心でたれが2等分になるように斜めに折り、2巻き目を締めます。
- 手元を少し左まで引き抜き、手を上にしてひと結びした後、手先を立ち上げて洗濯ばさみなどで衿にとめておきましょう。
- たれの元は裏を出して広げ、輪になるようにして、たれ先を持ち直し、羽根の大きさを肩幅くらいに決めます。
- たれ先を中にしてぐるぐると巻き、たたみます。
- 左手で下から押し上げるようにして、右手で羽根の中央をつまみ、その取った山を挟むように両端を折り上げます。
- 中央のひだを持ち、羽根の布目を通します。もう一方も同様に。
- 羽根を結び目の上に乗せて、くるむように巻きつけながら右上に出しましょう。
- 巻いた輪の中に手先を通し、左側に引き抜きいて羽根の中央に結び目を作ります。
- 手先を下に向けてもう一度締め、帯の胴回りの内側に入れ、結び目が隠れるまで引き抜きます。
- 左右の羽根の布目を通した後、形を整え、帯の結び目を後ろに回しましょう。
- 結び目を背中心まで回したら、手先の余分を帯の中へ入れて出来上がりです。
- 【用意するもの】
- 1.ゆかた
- 2.帯
- 3.腰紐1本
- 4.肌着(襟ぐりが深く開いた半袖Tシャツまたはランニングシャツ、ステテコ)
- 【着付けの順序】
- ※帯にはさまざまな結び方がありますが、ここでは「片花結び」を紹介します。
- ゆかたの袖山を持って、背縫いが背中心に来るようにします。
- 前中心で左右の共衿を揃えて、もう一度背中心を確認します。
- 下前を左腰骨あたりに持っていきます。上前も同じように重ね、腰骨あたりの衿先を右手で押さえます。
- 上前も同じように重ね、腰骨あたりの衿先を右手で押さえます。
- 腰紐を腰骨のすぐ上あたりに当てます。
- 腰紐を後ろで交差させ、前に回して紐を2回からげて、左右に引き締めます。
- 左右に振り分けて、紐の端を上から挟み込みます。
- 腰紐の下を押さえながら、背縫いのあたりを引き上げてゆとりを持たせます。
- 帯の手先35cmくらいを左手に持って、後ろから腰紐の上に当て、回します。
- 手先35cmくらいを残し、帯を3巻きまたは4巻きします。
- ひと結びし、右手を左上に上げて輪を作り、左手の手先を上から下ろします。
- 片方を輪にして、左手で輪を、右手でたれ先を持って締め、形を整えます。
- 片花結びの出来上がりです。結び目は左右どちらかに寄せます。
電車に乗るとき気をつけることは? 吊り革につかまるときは肘が見えないように、前からつかむのではなく、手のひらを内側に向けるようにして持つといいでしょう。
足元は何を履いてもいいの? ゆかたの質や行き先によっては、ミュールやサンダルでもOKです。ただし、大人っぽく着こなしたいならやはり草履か下駄がオススメ。
ゆかたを着ているときの歩き方のコツは? 歩幅をあまり広げず、つま先のすぐ先に、もう一方のかかとが来るような感覚で歩いてください。階段を上るときは足元をグッと内股にして、ハの字にするのがコツです。