ボランティア活動、社会貢献活動を始めてみませんか?ボランティア活動、社会貢献活動を始めてみませんか?

「ボランティア」という言葉をよく耳にしますが、皆さんはその意味やどんな活動なのかをご存知ですか?
また、一体、どうしたらボランティアに参加できるのでしょう?
今回はボランティア活動について考えてみたいと思います。

ボランティアの4原則とは ボランティアの4原則とは

「ボランティア」は英語で書くと「Volunteer」。ラテン語で「意思」を意味する「Voluntas」がその語源です。日本で「ボランティア」とは、無償で自発的に社会問題を解決する活動に参加したり、技術や知識を提供したりする人やその活動のことを指しています。
総務省の「平成28年 社会生活基本調査」では、1年間にボランティア活動を行った人は2943万8千人にのぼり、10歳以上の国民の4人に1人がなんらかの活動に参加していることになります。皆さんの中にもボランティア活動に参加したことがある方が、いらっしゃるかもしれませんね。
ボランティア活動には、自分から進んで行動する「自主性」と多くの人と協力して行動する「社会性」、活動の見返りを求めない「無償性」、よりよい社会をめざそうとする「先駆性」の4つの原則があります。語源の意味からしても、もっとも大切なのは自らの意思によって社会に貢献する活動を行うということです。

社会の様々なシーンで活躍するボランティア 社会の様々なシーンで活躍するボランティア

一口にボランティアといっても様々なカテゴリーの活動があります。震災や台風被害などで活躍する被災地支援ボランティアから、植林などの森林整備活動を行う森林ボランティア、捨て猫・野良猫を保護する動物ボランティア、海外からの旅行者のガイドや通訳をする観光ボランティア、子ども食堂…。ちなみにNPO法人などのボランティア団体は、全国に19万団体※1もあるそうです。
ボランティア活動を大きく分けると「まちづくり・イベント支援」、「子ども・青少年支援」、「障害児・者支援」、「高齢者支援と健康に関する活動」、「自然・環境保全活動」、「安全・防災・被災地支援」、「文化・芸術・スポーツ活動に関する活動」、「国際交流・多文化共生に関する活動」などに分類することができます※2
それぞれ求められているスキルや活動する地域などが異なるので、自分が得意なこと、自分がやりたいことなどをよく考えて自分に合った活動を選ぶことが大切です。

※1社会福祉協議会の調査 2017(平成29)年4月現在

※2参考:横浜市立大学ボランティア支援室

ボランティア活動の探し方 ボランティア活動の探し方

たくさんの活動の中から、自分に合った活動を見つけるにはどうしたらいいでしょう。その一つの方法が、各都道府県の市町村ごとに設置されているボランティアセンター※3を活用することです。
ボランティアセンターとは、日本の主な社会福祉関係組織を統合する全国中央団体である社会福祉法人 全国社会福祉協議会が、ボランティア活動をしたい人とボランティア活動をしてほしい人の橋渡しをするために各都道府県の市町村ごとに設置している組織。地域によってはボランティアビューローと呼ばれることもあります。
ボランティアセンターでは、活動について様々な相談も受け付けてくれます。相談する際には、何故ボランティア活動をしたいのか、どんなことが得意なのか(身体を動かす、人と話をする…)、どんな特技(英語が話せる、大型トラックを運転できる…)があるかなど、聞かれたらすぐに答えられるようにしておきましょう。

また、Yahoo!ボランティア、activoなどボランティア活動を探すためのサイト※4もいくつかあります。こうしたサイトでは、地域別、カテゴリー別に検索することができて便利です。活動によっては体力や技術が必要なものもあるので、事前に活動内容、活動地域、活動時間などをよく確かめておきましょう。ホームページで活動レポートを公開しているボランティア団体もありますので事前にチェックしておくといいでしょう。

※3各都道府県・指定都市の社会福祉協議会ホームページ一覧

※4ボランティア検索サイト

Yahoo!ボランティア

activo(アクティボ)

ボランティアの心構えと必要なモノ ボランティアの心構えと必要なモノ

ボランティア活動には、多くの人が関わります。活動の対象が人という場合もあります。したがって人間関係はとても大切です。はっきりと自分の意見を言うことも必要ですが、相手の言うことによく耳を傾けるのも同じように必要です。一方的な善意の押し付けにならないよう、相手の立場に立って考えましょう。さらに、決められたルールや時間を守るなどの社会人としてのマナーや体調管理も忘れてはなりません。また、活動に参加する際はご家族の理解も得ておきましょう。無理をせず、自分にできることかどうかを判断し、難しいと思ったらあいまいな返事はせずにはっきりと断るべきです。
必要なモノは活動によって異なります。例えば被災地支援や森林ボランティアなど野外で活動する場合は、長靴、軍手、汚れてもいい服などが最低必要です。お弁当や水筒などを自分で用意する場合もあります。また、保険証は必ず持参してください。

医療機関では原則、保険証の複写は受け付けてくれないので、保険証の原本を持参しましょう。参加したい活動を決めたら、服装や必要な持ち物、着替えをする場所があるのかなどを実施団体の事務局等に問い合わせてください。
また、参加する活動がボランティア保険に入っているかどうかも必ず確認してください。未加入の場合は、ご自身で入っておかれた方が安心です。ボランティア保険※5のご加入に関しては最寄りの社会福祉協議会まで問い合わせてください。

※5社会福祉協議会 ふくしの保険

一人ひとりの想いが世の中をよくする 一人ひとりの想いが世の中をよくする

世の中には、目に見えるもの、見えないもの、様々な問題点があります。行政機関だけでは、そのすべてに目が届きません。そうした問題点を一般の企業や団体、市民が、自分の便宜や利益のためではなく無償の行為として解決に手を差し伸べるのがボランティアです。一人ひとりの力は小さくても、活動の輪を広げていくことで世の中を少しでもよくし、暮らしやすい社会をつくっていくことができます。
日本には「恩送り」という言葉が古くからありますが、欧米では“Pay it forward”という言葉があります。Pay it forwardとは人から受けた親切・厚意を、受けた人に返す(Pay back)のではなく、次の誰かに送り渡すことです。こうすることで次から次へと輪が広がり、社会をよりよく変えていくことができるという考えです。“Pay it forward”も「恩送り」もボランティアの役割をよく表しています。

また、ボランティアは、社会に貢献するという大きな意義以外にも、同じ目標をもった仲間ができたり、普段はできない様々な体験をすることができたり、あなたの人生をとても豊かにしてくれます。
また、活動に参加することだけがボランティアではありません。参加が難しい場合は、寄付をすることで想いを届けることもできます。寄付には現金だけでなく使用済み切手やプリペイドカード、読み終わった書籍などを集めている団体もありますのでインターネット等で検索してみてください。

古本寄付でボランティア団体(NPO・NGO)の支援サイト
チャリボン

ボランティアは、一人ひとりの力で私たちが暮らしている社会をよくしていこうという活動です。
また、この活動は持続して行っていくことが重要です。
長続きさせるためには、最初から無理をせず、時間があるときに自分にできることから始めましょう。
ぜひ、あなたの小さな思いやりを行動に移してみてください。

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2019.04.04

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