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- オンラインでできる!学び直しのススメ
自宅で過ごす時間が増え、「新しいことを学んでみたい」と考える人も増えているのではないでしょうか。
最近ではさまざまなサービスがオンライン化されていますが、
これは学びの分野でも例外ではありません。
今回はこのトレンドに迫り、おすすめの講義やサービスをご紹介します。
「人生100年時代」と言われるなか、生きがいやスキルアップのために学び直す「リカレント教育」が注目されています。リカレントとは「循環する」「再発する」ことを意味し、リカレント教育とは生涯に渡って教育と就労を繰り返すことをいいます。最近は働きながら学びたいと考える社会人や、学び直して社会の役に立ちたいと考えるシニアが増えていることから、政府も積極的にリカレント教育を推し進めています。しかし、大学などの教育機関に入学する25歳以上の割合を見ると、イギリスの16%、アメリカの14%、OECD平均の11%に比べ日本は2.4%と少なく、まだまだ発展途上です。※1
ひと口に「学び直し」といっても、学ぶ理由は人それぞれ。ビジネススクールや大学院などで専門知識を学ぶ人もいますが、今回おすすめしたいのは大学の公開講座です。政治経済や語学、文学やアートといった幅広い分野の専門的な知識を、大学教授らから本格的に学べるのが魅力。受講料は数千円から数万円程度で、なかには無料のものも。講義回数も1回や10回とさまざまで、自分のライフスタイルに合わせて選べます。
2020年の夏以降、新型コロナウイルス対策として公開講座をオンライン配信に切り替える大学が増えました。では、実際にどんな大学が取り組んでいるのか、詳しく見ていきましょう。
※1第6回人生100年時代構想会議(資料1:リカレント教育)
最初にご紹介するのは、2019年4月にスタートした慶應義塾大学の「三田オープンカレッジ」です。国内外の政治経済や文化といったテーマを4週に渡り配信。受講生の満足度が96%※2にも及ぶ人気講座を、自宅にいながらリアルタイムに受講できます。
1981年に始まった歴史のある公開講座が、早稲田大学の「オープンカレッジ」です。1年を通じてビジネスや教養、語学など約 1,900 もの講座を開講。これだけの数があれば、学びたい講座がきっと見つかるはずです。取得単位の合計が76以上になると「早稲田大学オープンカレッジ修了証」が授与されるという、うれしい特典もあります。
東京理科大学の「オープンカレッジ」は、経営の基礎をベースに、理工系ならではの視点を加えた独自性の高いプログラム。マネジメント、ヒューマンリソース、ストラテジー、ファイナンス、デジタル戦略の5領域に加え、化粧品や漢方といった身近なものをテーマにした教養講座も開かれています。
語学力を高めたい人や、海外に興味のある人には、東京外国語大学の「TUFSオープンアカデミー」がおすすめ。英語や中国語をはじめ、ネパール語やフィンランド語など40ヵ国語以上もの語学講座を展開しています。世界の文化や歴史に触れる教養講座も人気です。
公開講座の配信に特化した大学もあります。立命館大学の「オンラインセミナー」です。経営学部やグローバル教養学部、スポーツ健康科学部など、各学部の教授陣によるオリジナリティあふれる講義に参加できます。リアルタイムにチャットで質問できるのも、オンラインならではの魅力です。
ご紹介した大学以外にも、公開講座をオンラインに切り替える大学が日に日に増えており、この学び方は新たなスタンダードとなりつつあります。今こそ憧れだった大学にデビューする絶好のチャンスです。
慶應義塾大学「三田オープンカレッジ」
https://www.moc.keio.ac.jp/moc/asp-webapp/web/WTopPage.do
早稲田大学「オープンカレッジ」
https://www.wuext.waseda.jp/
東京理科大学「オープンカレッジ」
https://web.my-class.jp/manabi-tus/
東京外国語大学「TUFSオープンアカデミー」
https://tufsoa.jp/
立命館大学「オンラインセミナー」
http://www.ritsumei.ac.jp/acr/
※2慶應義塾三田オープンカレッジ 2019年度満足度・目的達成度アンケート結果(抜粋)
続いて、海外の動向を見てみましょう。2000年代後半にアメリカで始まった配信サービスがMOOC(ムーク)です。現在では英語圏を中心に利用者が広がっています。世界の一流大学の授業をどこからでも受講でき、そのほとんどが無料。誰でも受講できるのが特長です。
MOOCでは1週間ごとに新たな内容が配信され、受講者は同じペースで学べます。1回につき10分程度で、視聴後には小テストにチャレンジ。これを数週間繰り返し、最終テストをクリアすると晴れて修了です。講座によっては大学公式の修了証が授与されます(修了証の発行は有料)。
MOOCの代表格と言えば、2012年に始まったcoursera(コーセラ)です。スタンフォードやイェールといった名門大学だけでなく、GoogleやIBMといった大手IT企業も参画し、現在は200以上の団体とともに運営しています。ITやビジネス、語学や芸術などに関する講座が4,000以上もあり、30ヵ国語以上に対応。日本語訳された講座も増えつつあります。東京大学も2013年に参加し、配信をスタートしました。
courseraと同時期に始まったのがedX(エデックス)です。マサチューセッツ工科大学やハーバード大学が中心となって立ち上げ、現在ではボストン大学やカリフォルニア大学バークレー校、京都大学や北京大学など、欧米からアジアまで140以上の大学とパートナーシップを結んでいます。コンピュータサイエンスやビジネスマネジメント、データ分析や統計、語学、人文学などに関する2,800以上の講座があり、すべて英語で配信中です。
日本にもいくつかのMOOCサービスがありますが、最も有名なのがJMOOC(ジェイムーク)です。「gacco」など国内のMOOCを取りまとめたポータルサイトで、日本中の大学の授業を配信しています。筑波大学や東北大学といった国立大学をはじめ、立教大学や法政大学といった私立大学も参加。受講者は延べ100万人を越え、10代から70代まで幅広い年齢層が利用しています。※3
今や「学びたい」という気持ちさえあれば、年齢を問わず学べる時代です。今回ご紹介した学びは、いずれも気軽にチャレンジできるものばかり。気になる大学や興味のある講座があれば、まずはトライしてみてはいかがでしょうか。そこにはきっと知的好奇心をくすぐられる刺激的な出会いがあるはずです。
※3JMOOC調べ
Coursera
https://ja.coursera.org/
2020.10.01