今日から始める食品ロス対策今日から始める食品ロス対策

最近ニュースなどでよく聞くようになったSDGs(持続可能な開発目標)には、
ふだんの暮らしの中から貢献できる取り組みがいくつもあります。
なかでも今回は、食品ロス問題にフォーカス。誰でも気軽に実践できるアイデアをご紹介していきます。

「SDGs」と「食品ロス」をおさらいしよう 「SDGs」と「食品ロス」をおさらいしよう

SDGs は「Sustainable Development Goals」の略称で、先進国が途上国を支援するだけなく、両者が一丸となって世界の持続可能な発展のために達成すべき目標として2015年に国連サミットで採択されました。「誰一人取り残さない」という理念のもと、貧困、格差、気候変動などについて17のゴールと169の具体的な目標が設定されています。このうち食品ロス問題は「目標12 つくる責任 つかう責任」に含まれ、「2030年までに一人あたりの食品ロスを半分に減らす」という目標が掲げられました。

食品ロスの定義は「まだ食べられるのに、捨てられてしまう食品」のこと。農林水産省による平成30年度の推計によると、国内の食品ロスは1年間で600万トンにも及びます。10トントラックに換算すると毎日1,640台分、一人当たりで毎日お茶碗1杯分に相当する量です。600万トンのうち、家庭から廃棄されている食品は276万トン。およそ半分を占めています。家庭の食品ロスで最も多い原因が、食べ切れない料理を廃棄する「食べ残し」です。このほかにも、賞味期限切れなどによって手つかずのまま廃棄する「直接廃棄」、野菜の皮や茎でも食べられる部分を切り落とす「過剰除去」が挙げられます。

食品ロスの約半分は家庭から!

資料:農林水産省 食品ロス量(平成30年度推計値)

こうした問題の多くは、「買い物」「保存」「調理」のプロセスをひと工夫するだけで解決できます。まず買い物をする際に心がけたいのは、事前の在庫チェックです。これにより同じ食材を買い足すミスを防げます。「細かく在庫のメモを取るのは面倒」という方は、スマートフォンで冷蔵庫や食品庫の写真を撮ってから出かけるのもおすすめです。

日頃の「保存」や「調理」を見直そう 日頃の「保存」や「調理」を見直そう

続いて、食材の保存方法にフォーカスしましょう。なるべく品質を落とさず、長く保存するために、食材を冷凍している方も多いはず。「下処理をすることなく、簡単に冷凍保存したい」という方にご紹介したいのが、野菜のまるごと保存です。たとえば、料理に彩りを添えるパプリカは、1個をまるごとラップで包んだあとにフリーザーパックに入れて冷凍すれば、約1ヵ月間保存できます。水気が多いトマトも、加工調理するのであれば、そのままフリーザーパックに入れて冷凍保存するのがおすすめです。解凍する際、水につければ簡単に皮むきができるので調理の手間も省けます。このほかにもさまざまな食材を冷凍保存できるので、ぜひ調べて冷凍テクニックを身につけてみてください。

冷蔵庫の保存機能に頼るのも手です。たとえば三菱電機の冷蔵庫には、冷蔵室で約1日~3日間しか保存できない生ものを約3日~10日間も保存できる「氷点下ストッカーD A.I.」というスペースがあります。このほかに搭載されているのが「切れちゃう瞬冷凍A.I.」です。これは通常の冷凍よりも室温が高く設定されている冷凍室で、食材が凍りすぎないため解凍することなくスムーズに調理できます。こうした機能を活用することも、食品ロスの削減につながるのです。

当社独自の測定結果で、保存期間は、食品の種類や投入時の鮮度状態により異なります。

「切れちゃう瞬冷凍」したひき肉

最後は「調理」です。調理をする際は、食べ切れる量を作るのが鉄則。それでも作りすぎてしまった場合は、別の料理にアレンジしてみてはいかがでしょうか。特別サイト「消費者庁のキッチン」には、カレーやミートソースなど余りがちな料理を使ったリメイクレシピが多数紹介されています。献立のバリエーションが増えると料理が楽しくなるだけでなく、食品ロスを削減でき、結果的に食費の軽減にもつながります。

買って貢献、食べて貢献「フードシェアリング」 買って貢献、食べて貢献「フードシェアリング」

食品ロス対策として近年広がっている「フードシェアリング」をご存知でしょうか? これは飲食店や食品メーカーで廃棄寸前となっている食品を、希望者がWebやスマートフォンアプリで購入するサービスです。

閉店時間の都合や賞味期限などの理由から、店頭では売り切るのが難しい商品を購入できるアプリが「TABETE」です。ここには作りすぎたパンやお惣菜、予約のキャンセルが出た料理などを予約した後にテイクアウトできます。すべて680円以下で購入でき、アプリの登録料や月額料は一切かかりません。現在地から出品しているお店を検索できるので、自宅や職場などさまざまな場所から利用できます。

「KURADASHI」は、賞味期限の迫った商品や季節商品などを最大97%OFFで販売するショッピングサイトです。これまでに協賛したメーカーは800社以上にのぼり、食品や飲料だけでなく、日用品や雑貨、美容や健康グッズまで、品揃えは多岐に渡ります。売り上げの一部が社会貢献活動団体に寄付されるのもポイントです。

豊洲市場が運営する通販サイト「豊洲市場ドットコム」のなかには、大量に入荷して買い手が見つからない食品や、傷などが原因で店頭に並べられない訳あり品などを特別価格で提供する「フードロス削減ドットコム」があります。鮮魚や国産牛、果物など市場ならではの高品質な食材が目白押しです。

「みためとあじはちがう店」は、傷がついたり、形がいびつな規格外野菜をお手頃価格で提供する通販サイトです。いずれも日本一の青果市場である大田市場で仕入れた青果ばかり。10〜12種入りの「2000円おまかせパック」と、12〜14種入りの「4000円おまかせパック」を提供しています。キャベツやトマトといった常備菜だけでなく、ビーツやロメインレタスといった少し珍しい野菜と出会えるのも特徴です。

フードドライブで「もったいない」を解決! フードドライブで「もったいない」を解決!

どんなに食品ロスをしないように心がけていても、食べきれない贈答品などが出てしまう場合はあります。そこで活用したいのが「フードドライブ」です。これは家庭で余っている食料を持ち寄って地域の福祉施設やフードバンクなどへ寄付する活動で、全国各地に広がっています。公共施設では専用の回収ボックスを常設しているほか、大手スーパーマーケットやコンビニエンスストアでも実施されるようになりました。このほかにも、期間限定ではありますがイベント会場や学園祭などでフードドライブが開催されています。ぜひインターネットでお住まいの地域のフードドライブを検索してみてください。

寄付できる食品は未開封で、賞味期限が1〜2ヵ月以上のものに限られます。そのうえ常温保存ができるもので、お肉や魚などの生もの、野菜などは対象外です。具体的には、缶詰、乾麺、インスタント食品、レトルト食品、飲料、調味料などが推奨されています。場所によっては精米済みのお米も受付可能です。ご家庭で防災用に備蓄をしている食品などがあれば、この機会にチェックしてみましょう。

実践できそうな食品ロス対策は見つかりましたか?
興味を持ったものがあれば、ぜひアクションを起こしてみてください。
一人ひとりのちょっとした行動がSDGsを達成する一歩につながります。

野菜室が真ん中で、出し入れしやすい。三菱冷蔵庫MXDシリーズ生鮮食品の鮮度を長持ちさせる「氷点下ストッカーD A.I.」「切れちゃう瞬冷凍A.I.」のほか、冷蔵庫の部屋ごとに扉開閉センサーと温度センサーを搭載。野菜室が真ん中にあるため出し入れがしやすく、野菜の大きさに合わせて整理しやすい設計になっています。製品についてはこちら野菜室が真ん中で、出し入れしやすい。三菱冷蔵庫MXDシリーズ生鮮食品の鮮度を長持ちさせる「氷点下ストッカーD A.I.」「切れちゃう瞬冷凍A.I.」のほか、冷蔵庫の部屋ごとに扉開閉センサーと温度センサーを搭載。野菜室が真ん中にあるため出し入れがしやすく、野菜の大きさに合わせて整理しやすい設計になっています。製品についてはこちら

2021.09.01

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