サステナブル調達
組織が人権の尊重、安全衛生への配慮、法令の遵守などの社会的責任を果たしていくためには、自社内のみならず、サプライチェーンにおいてもこれら課題への適切な取組、すなわち「サステナブル調達」の推進が不可欠です。三菱電機グループでは、2018年に「CSR調達ガイドライン」を制定し、お取引先様のCSR活動の取り組みについての調査を行ってきました。今後は、サステナブル調達の取組に対する当社の考え方やお取引先様に遵守頂きたい事項をより理解いただく為、2024年より新たにRBA行動規範に準拠した「三菱電機グループサプライチェーン行動規範」を制定いたしました。お取引先様に対し、本行動規範の内容の推進に加え、子ども、移民労働者、先住民や少数民族など、人権に影響を受けるリスクがより高くなり得る集団や民族に属する個人に対する権利の尊重についてもお願いしています。
尚、お取引先様が本行動規範の内容を推進いただくことを確認する為に、本行動規範について責任者の方による「同意確認」をお願いしております。
また、三菱電機グループでは、お取引先様のサステナブル調達への取組状況を調査し、評価結果をフィードバックすると共に評価の低い項目に関しコミュニケーションを図り、是正を進めていただいています。
三菱電機グループサプライチェーン行動規範
PDF形式のファイルをダウンロードすることができます。
責任ある鉱物調達への取組
三菱電機グループでは、コンゴ民主共和国及びその周辺国における武装勢力の人権侵害、環境破壊などの問題を重大な問題ととらえています。この武装勢力は紛争鉱物※の取引を資金源にしていると言われており、これらの問題を助長したり、加担したりすることのないよう、サプライチェーンの透明性をはかり、責任ある鉱物調達の推進に取り組んでいきます。
※上記諸国において採掘される金、銀、タンタル、タングステン、その他
グリーン調達とは
環境に配慮した製品・サービスの提供のためには、環境負荷の少ない資材の調達、すなわち「グリーン調達」が不可欠となります。三菱電機グループではグリーン調達を「環境計画」のなかの重要項目と位置付け、2000年9月に「グリーン調達基準書」を策定しました。その後、欧州のRoHS指令※1・ELV指令・REACH規則※2・CLP規則、J-Moss、中国版RoHSなどの含有化学物質規制が世界的に拡大し、三菱電機グループとしてもこのような情勢を踏まえながらグリーン調達基準書を改訂してきました。また、生物多様性の保全、温室効果ガスの削減、水リスクの管理などの課題についても情勢を踏まえながらグリーン調達基準書に取り入れています。
※1RoHS指令:電子・電気機器を対象に、特定物質の使用を制限するEU指令。2006年7月以降、特定6物質を含んだ製品はEUでの販売が禁止されており、2019年7月以降、更に4物質が特定物質となる。
※2REACH規則:EU加盟国の規則。EU域内で製造、輸入される約3万種類の化学品に対して、登録やリスク評価が義務付けられている。また、人や環境への悪影響が懸念される物質は認可制となり、許容し難い物質は製造、輸入、及び使用が制限される。
グリーン調達基準書
PDF形式のファイルをダウンロードすることができます。
有害化学物質への調査と対応
三菱電機グループでは、化学物質を3つのレベルに区分し管理しています。
レベルⅠ 「含有・付着禁止物質(現状禁止あるいは予告のある禁止物質)」
人の健康あるいは生態系への影響が著しい物質であって、国内外の法規で使用禁止あるいは使用制限が行われてるもの、あるいは三菱電機グループの自主使用禁止物質
レベルⅡ 「削減物質」
レベルⅠ に該当しない化学物質で、国内外の法規または三菱電機グループ自主規制対象で、含有量の削減を進めるべき物質
レベルⅢ 「定量的把握物質」
レベルⅠ、レベルⅡ に該当しない物質で、含有量の把握が必要な物質
グリーン調達・調査対象 化学物質リスト
PDF形式のファイルをダウンロードすることができます。
RoHS指令・他
各レベルに沿って、調達品に含有される化学物質の代替、不使用保証書の整備、削減活動、または含有量の調査をお取引先様にお願いしています。
お取引先様からの含有化学物質情報の入手は、アーティクルマネジメント推進協議会(JAMP)の情報伝達様式の仕組みを取り入れた、三菱電機グループ製品含有化学物質管理システム MelHARo-Webを利用して行っています。
三菱電機グループ 製品含有化学物質管理システム MelHARo-Web
三菱電機グループ 製品含有化学物質管理システム MelHARo-Webはこちら
(JAMP-AISツール提供は2018年6月をもって停止いたしました。)
また、必要に応じて自社で分析し、含有の有無を確認しています。
自社での分析にあたっては、蛍光X線分析でのスクリーニング、一滴抽出法(当社で開発した分析法)などにより含有有無の判定を行っています。