MITSUBISHI ELECTRIC
R&D CENTRE EUROPE
MERCE(France/U.K.)
はじめにINTRODUCTION
三菱電機R&Dセンター・ヨーロッパ(MERCE)は欧州における先進的なR&Dコミュニティに基礎を置く仏・英2つの研究拠点を有し、次世代通信・情報システム、パワーエレクトロニクスシステム、環境・エネルギーシステムの研究開発を行っています。
複雑で多様なソリューションの効率や信頼性、品質の向上に資する研究開発を推進し、MERCEが目標に掲げる「Antifragility」と「Energy Autarky」の実現を目指しています。
私たちのミッションOUR MISSION
Mitsubishi Electric R&D Centre Europe
President
Isao Otsuka
Mitsubishi Electric R&D Centre Europe General Manager, France
David Mottier
Mitsubishi Electric R&D Centre Europe General Manager, U.K.
Craig Murphy
研究活動RESEARCH ACTIVITY
-
Communication & Information Systems
将来のICTを基盤としたコンシューマサービスと専用アプリケーション向けのスケーラブルな通信技術とソフトウェアの高信頼性手法の研究開発に取り組んでいます。
-
Power Electronic Systems
パワーエレクトロニクスにおける「信頼性と堅牢性」「高集積電力変換器」「診断と予知」の3つの技術領域を専門とした研究開発に取り組んでいます。
-
Environment & Energy Systems
空調とエネルギーシステムの設計技術、制御技術、シミュレーション技術など、持続可能で快適な社会の実現に貢献するキーテクノロジーの研究開発に取り組んでいます。
Communication & Information Systems
研究活動
通信システム
無線通信環境で生じる劣化に対して高い堅牢性を持ち、高スループットかつ低遅延な無線通信を実現するための物理層技術(変調、符号化、マルチアンテナ、チャネル推定、検出)の研究開発に取り組んでいます。また、コネクテッド環境下におけるシステム信頼性、セキュリティおよび複数サービスのルーティングを実現するための上位層通信技術、プロトコルおよびネットワークアーキテクチャの設計も行っています。
FA、自動車、鉄道、衛星、アクセスネットワークの分野では、初期コンセプト設計から統合システムの技術実証までの取り組みを行っています。
フォーマルメソッド
ソフトウェアの高信頼性開発では、機能仕様からコード生成までのソフトウェア開発プロセス全体の正しさを数学と形式で証明する「フォーマルメソッド(形式手法)」技術の研究に取り組んでいます。
オープンイノベーション
国際標準化団体(IEC、ETSI、ITU-T、IEEE、3GPP、DVBなど)での活動を通じて、グローバル市場向けの製品設計に貢献し、二国間・多国間連携によるオープンイノベーションを志向しています。
実験設備
PoCは研究開発における重要なプロセスです。
MERCEでは、高機能モニタツールと認定機器を備えた拡張性の高いハードウェアおよびソフトウェア開発プラットフォームを活用して、提案技術の検証とイノベーションを推進しています。
Power Electronic Systems
研究活動
信頼性と堅牢性の向上
加速する世界の電化の進展とそれに伴い生成される長期データによって、現在の信頼性科学はかなり不正確であることが分かってきました。そこで、電力変換器のミッションプロファイルと故障の物理特性との相関関係を読み解き、パワーモジュールの先進的なパワーサイクル試験方法を開発しています。また、スイッチングセルの変化を慎重に考慮することで、パワーモジュールの堅牢性を飛躍的に向上させるゲートドライバ技術の開発にも取り組んでいます。
高集積電力変換器
HIT※1では、ワイドバンドギャップデバイスに適したパッケージング技術、構造、プロセスを考案し、スイッチング性能を十分に引き出すための開発をしています。さらに、ヘテロジニアス集積技術により、高性能電力変換器が集積回路のように柔軟に量産できる未来を目指しています。この非常に高いレベルの集積化によって必要とされる電力変換器の多目的な最適化のための方法論も開発しています。
※1HIT:Heterogeneous Integration Technology
診断と予知
信頼性とHITの両方の専門知識に基づいて、製品の寿命を延ばすストレス制御、適切なメンテナンスを可能にする状態監視およびヘルスモニタリングなどの開発に取り組んでいます。これらはライフサイクルコスト削減を実現し、得られたデータを製造工程にフィードバックすることで製品の品質をさらに向上させることにも寄与します。
実験設備
自社開発のパワーサイクルプラットフォームは、パワーモジュールの特定の故障モードを対象とする独自の機能を備えており、高度な材料・構造を持つ電力機器の高精度故障モデルを作成することができます。
当研究所には、非破壊および破壊パッケージング試験とデバイス特性評価のためのさまざまな装置や、3Dプリンターやカッターなど高速プロトタイピングが可能な設備も備えています。
Environment & Energy Systems
研究活動
ZEB※2やZEH※3を実現する空調システムの開発
より省エネで快適な空調システムを実現するために特にヒートポンプ、再生可能エネルギー、エネルギー貯蔵、換気を用いた空調システム制御を開発しています。
※2ZEB:net Zero Energy Building
※3ZEH:net Zero Energy House
空調システム・制御設計のための基盤技術の開発
新しい空調システム・制御を設計・評価するためのシミュレーション技術や欧州の空調システムで重要な水回路システム技術を開発しています。
冷暖房用ヒートポンプシステムの高効率化の開発
従来の化石燃料ボイラシステムをATW※4ヒートポンプシステムに置き換え、より効率的な空調を実現するための新技術を開発しています。
※4ATW:Air To Water
実験設備
シミュレーションとキーテクノロジー開発をもとにした新しい空調およびエネルギーシステムの初期プロトタイプを開発しています。実際の住宅内の詳細な環境条件を測定し、プロトタイプシステムの動作を詳細に監視することができるワールドクラスの住宅型評価施設で広範な実験評価を行っています。
アクセスACCESS
France
1 allée de Beaulieu, CS 10806,
35708 Rennes Cedex 7, France
Phone : +33(0)2 23 45 58 58
U.K.
17 Firth Road, Houstoun Industrial Estate,
Livingston, EH54 5DJ, U.K.
Phone : +44(0)1506 446970