赤外線センサー「MelDIR」による人体検知と気流の高感度検知で
ルームエアコンの快適性・省エネ性が向上。
概要
当社独自のSOI(Silicon On Insulator)構造のサーマルダイオード方式による高性能赤外線センサー「MelDIR」を用いた高度な熱画像処理技術により、人体検知だけでなく、従来は不可能であったユーザーに実際に届いている気流の高感度検知を実現しました。AI技術と融合した「ムーブアイmirA.I.+」として霧ヶ峰FZ、Zシリーズに搭載され、快適性・省エネ性の向上を実現しています。
技術ポイント
赤外線センサー「MelDIR」による高度な熱画像処理技術
当社独自のSOI構造のサーマルダイオード方式による高性能赤外線センサー「MelDIR」は、従来のサーモパイルを用いた赤外線センサーと比較してサイズは半分でありながら、高解像度(素子数80×32)・高感度(2.5倍)を実現。高度な熱画像処理技術により詳細な熱画像を取得することが可能です。
熱画像センシング技術で人体・気流を検知
赤外線センサー「MelDIR」を用いた汎用マイコンに搭載可能な高度な熱画像センシング技術を開発し、空調機で初めて人体検知と気流検知が可能になりました。
従来はルームエアコンのフラップ角度や吹き出し温度等の情報を用いてユーザーに届く気流を推定していましたが、実際には、気流の到達を妨げる家具、外乱となる窓からの冷気、室温と気流吹き出し温度等が影響し、ユーザーに届いている気流の状態を検知することは困難でした。
しかし、今回の人体検知と気流検知技術により、当てたい気流がユーザーにどのように届いているのかを検知することが可能になり、ユーザー環境に応じた気流制御を実現し、従来より大幅に快適性が向上しました。
ルームエアコン霧ヶ峰「ムーブアイmirA.I.+」に搭載
本技術はAI技術と融合した「ムーブアイmirA.I.+」として霧ヶ峰FZシリーズに搭載されています。温風・冷風が接する床・家具などの温度変化や人体表面温度変化から空気の流れと強さを推測。風の流れを検知し、温風・冷風が人に届いているかどうかを確認し、風を見ながら調節することが可能になりました。さらに、吹き出し温度は変えずに気流の到達位置を変えることができるため、省エネ性も向上しました。