超高濃度オゾンを効率的に生成。
高品質な酸化プロセスを提供します。
概要
高効率高濃度オゾナイザとシリカゲルの吸脱着特性を利用し、オゾンを濃縮・貯蔵する技術を開発しました。この技術により50vol%以上の高濃度オゾンガスの生成が可能となり、また分離後の酸素を再利用することにより原料ガスに掛かるコストを削減できます。生成されたオゾンは高濃度オゾン特有の青色(オゾンブルー)が確認されます。高濃度オゾンは、水処理分野のみならず、我々の生活環境に密着する広範な分野に高品質な酸化プロセスを提供します。
技術ポイント
高濃度オゾンの製造プロセス(1) 吸着
オゾナイザで生成された混合ガス(酸素+オゾン)を吸着塔に導入(オゾン濃度は10vol%程度) 。混合ガスは吸着塔内のシリカゲルに圧力P1※で吸着されます。オゾンの方が酸素より優先的にシリカゲルに吸着されやすい性質のため、吸着塔の後段からは吸着されなかった酸素だけが漏れ出します。漏れ出した酸素はオゾナイザの原料ガスとして再利用されます。
高濃度オゾンの製造プロセス(2) 濃縮
混合ガスの吸着が完了するとオゾナイザからの混合ガス供給は停止されます。 その後、オゾンの方がシリカゲルから脱着されにくい性質を利用して、真空ポンプにより吸着塔の圧力をP1から徐々に低下させ、酸素のみを選択的に引き抜きます。
高濃度オゾンの製造プロセス(3) 脱着
吸着塔の圧力がP1からP2※になり大半の酸素が引き抜かれ、吸着塔内のオゾン濃度が相対的に高められます。酸素の引き抜きが完了した段階(圧力P2)で真空ポンプの出口を切り替え、供給対象(例えば汚泥減容プロセス)へ濃縮されたオゾン(50~100vol%)を供給することができます。
高濃度オゾンの事業応用
- 浄水処理、下水処理、地下水処理、プール・水族館浄化
- し尿処理
- パルプ漂白
- 工業分野(各種排水処理、酸化処理、洗浄処理)
- 衛生性向上(除菌、ウイルス不活化)
※P1、P2 脱着時の吸着塔圧力