省エネ性の高い下水処理を実現
概要
当社AI技術「Maisart®(マイサート)※1」を活用し、下水処理に必要な酸化処理を行う生物反応槽への流入水のアンモニア濃度を数時間先まで高精度に予測し、生物反応槽への過剰な曝気(ばっき、空気供給)を抑制する技術を開発しました。下水処理場の電力消費量の削減に貢献します。
技術ポイント
AIを活用した流入水質の高精度な予測により、過剰な曝気を抑制(特許第6866055号)
生物反応槽への流入水質(アンモニア濃度)をセンサーで取得し、当社AI技術「Maisart」を用いて、数時間後の流入水質を高精度に予測。流入水質の予測値を用いたフィードフォワード(FF)制御を従来の処理水質のフィードバック(FB)制御に組み合わせ、水質変動に対する曝気量制御の応答性を向上させ、過剰な曝気を抑制します。
生物反応槽の区画ごとに曝気量を抑制し、従来の曝気量を約15%軽減(特許第4489990号)
従来、全ての反応槽の曝気量を一律に制御していたため、処理水質がばらつき、過剰曝気が発生していましたが、今回開発したアルゴリズムにより、生物反応槽の区画ごとの制御パラメータに重みづけをすることで、曝気量を適切に調整することが可能となりました。
今回開発方式により、処理水質を維持しながら、曝気量を従来に比べ約15%削減できます(シミュレーション結果)。
※1Mitsubishi Electric's AI creates the State-of-the-ART in technologyの略。
全ての機器をより賢くすることを目指した当社のAI技術ブランド