人・モビリティが快適・安全に
共存できるビル環境を実現。

技術紹介

これからの社会課題のひとつとして、高齢化社会における労働人口の減少が挙げられます。今と同等以上の経済活動を維持していくには、生産・労働の効率化、省力化が必要です。さらに、現在では新型コロナウイルス感染予防のために、人同士の接触を抑える新たな日常の確立が急務となっています。その解決策として、ビルの清掃・警備・配送・案内などにサービスロボットを活用する取り組みに注目が集まっています。また、次世代型電動車椅子などのパーソナルモビリティの開発も進んでおり、ビル内を人とモビリティが自由に行き交う時代がすぐそこまで来ています。

三菱電機では、独自のビル内ダイナミックマップを活用し、ビル内において複数のモビリティの移動管制を行う「モビリティ・ビル設備連携制御技術」を開発しました。エレベーターや入退室管理システムなどとモビリティをビル内ダイナミックマップを介して連携することで、モビリティが効率的に縦横移動でき、人とモビリティが安心して共存できる「スマートビル※1」の実現に貢献します。

尚、エレベーター連携については「スマートシティ・ビルIoTプラットフォーム Ville-feuille™(ヴィルフィーユ)」 において、すでに実用化※2されています。

※1 IoTを活用し、省エネ/省人化を実現しながら人が安心できる環境で効率的な仕事を行える空間を提供するビルのこと。

※2 ビル内ダイナミックマップについては将来対応予定。

独自のビル内ダイナミックマップで、モビリティの移動を制御。

ビル内ダイナミックマップは、クルマの自動運転を実現する高精度デジタル地図として開発されたダイナミックマップをもとに、当社が独自に開発したものです。

ビル内ダイナミックマップは静的情報・準動的情報・動的情報で構成されています。静的情報にはビルの3D図面をベースに通路、出入口、エレベーターやセキュリティーゲートなどの場所が示されています。準動的情報・動的情報には各ビル設備から送られてくるビル設備の稼働状況やモビリティの位置、通行禁止箇所などが含まれます。

時間と共に変化するビル内の最新状況がわかるビル内ダイナミックマップを用いることで、複数のモビリティが最適な経路・最適なタイミングで移動できるようになります。

また、ビル管理においてもビル設備やモビリティの状況を見える化できるため、管理業務の効率化にも貢献します。

独自のビル内ダイナミックマップで、モビリティの移動を制御。

様々なビル設備と連携して、モビリティが自由に縦横移動。

例えば、モビリティがエレベーターを利用する場合、人のエレベーター利用を優先しつつ、モビリティと人がエレベーターに同乗しないように、エレベーターを配車することも可能です。乗車階・降車階ではエレベーターを利用する人への配慮として、「てらすガイド」により、床面にモビリティの乗降を伝える案内を光のアニメーションで表示します。

また、セキュリティーゲートを通過する際には人を優先し、鉢合わせしないよう制御します。さらに、狭い通路や見通しが悪い通路では「てらすガイド」で床面に進行方向の矢印を表示するなど、今回の技術は人・モビリティ・ビル設備すべての動きの調和を図ることで、人とモビリティが快適・安全に共存できるビル環境を実現します。

SDGsへの取組

  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • 気候変動に具体的な政策を

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