製造現場の人の作業分析にかかる時間を最大99%削減し、
生産性向上に貢献します。
概要
三菱電機のAI技術「Maisart®(マイサート)※1」の一つとして、教師データの作成を不要とすることで、製造現場の人の作業分析を数分で実現する「行動分析AI」を開発しました。
一人ひとりの作業を撮影した動画から、改善すべきポイントを短時間で見える化し、製造現場の生産性向上に貢献します。
技術ポイント
教師データが不要な作業分析を実現し、分析時間を大幅に削減
製造現場の作業では「部品の取出し」「ネジ締め」などの要素作業が繰り返し行われることに着目し、従来の一般的なAIで必要だった教師データの作成を不要としました。
これにより、作業分析にかかる時間を最大99%削減できることを実証しました。
「行動分析AI」は動画から身体の動きを検知した波形データを入力とします。具体的には、まず下図のように、両手の動きの波形データを検知します。
つぎに「行動分析AI」は、要素作業は繰り返し現れるという前提のもと、似た波形は同じ要素作業、似ていない部分は違う要素作業に分類するとともに、要素作業間の切れ目の時刻を推定します。
これにより、「行動分析AI」は教師データを利用することなく、作業分析を実現しています。
熟練者と初心者の作業を短時間で比較分析し、作業教育や技能伝承を支援
作業者ごとに作成が必要だった教師データを不要としたことで、対象の作業者が複数人いる場合も短時間で作業分析が可能です。
これにより、熟練者と初心者の違いを動画で簡単に比較できるため、作業教育や技能伝承の取り組みを加速できます。
※1Maisart(マイサート):Mitsubishi Electric‘s AI creates the State-of-the-ART in technologyの略。
全ての機器をより賢くすることを目指した当社のAI技術ブランド。
※2お客様との実証実験における結果。人手による作業分析、また一般的な作業分析AIにおける教師データ作成にかかる時間との比較。
「Maisart」は三菱電機株式会社の登録商標です。