カメラの映像から非接触で脈拍数を計測。
ドライバーの異変を検知し、運転の安全性向上に貢献します。
概要
ドライバーモニタリングシステムの近赤外カメラ※1を用いて、脈動による微小な肌の明るさの変化を検知し、ドライバーの脈拍数を非接触で計測する技術を開発しました。
表情や行動からは分からないドライバー内面の状態を脈拍数から捉えることで、眠気や緊張状態、体調急変をより正確に検知し、自動停車させるなど、運転の安全性や快適性の向上に貢献します。
技術ポイント
近赤外カメラを用いて脈動による肌の明るさの変化を検知
脈動に伴う血流量の変化により、肌の明るさは人の目では判別できないくらいわずかに変化しています。血中ヘモグロビンの光吸収の特性により、肌の明るさの変化は、RGBカメラで捉えることのできる緑色光や青色光では大きく、近赤外光の成分では小さい特徴があります。
今回、当社独自の技術により近赤外カメラで捉えた微小な肌の明るさの変化から高精度な脈拍数計測を実現しました。近赤外カメラを使うことで夜間の走行中でも脈拍数を計測できるようになります。
顔の動きを追尾して安定した脈拍数計測を実現
運転中は車体の揺れや安全確認行動などにより、ドライバーの顔が絶えず動きます。今回のシステムではフェイストラッキング技術を応用することで、走行環境でも顔の動きを追尾し、安定した脈拍数の計測を可能にしました。
より安心・安全・快適な移動へ
今回採用したカメラでは、脈拍数以外にもドライバー及び乗員の表情や行動を検知可能です。これらの情報を組み合わせることで、ドライバーの安全運転をサポートするのはもちろんのこと、各乗員の内面の状態に応じた空調・照明・音響などの車室内環境の最適化に応用できます。
※1モノクロカメラと近赤外LEDで構成される。