半導体の「進化」と「革新」で、社会の変化を先導する
半導体・デバイス事業は、GX(グリーントランスフォーメーション)・DX(デジタルトランスフォーメーション)実現に必要不可欠なキーデバイスの提供を通じて、三菱電機グループの統合ソリューションを強化していくと同時に、半導体を使う立場にあるグループ内ユーザー事業の知見を取り込み、顧客目線で付加価値の高いデバイスを開発していきます。
パワーデバイス事業では、効率的な電力制御・モータ制御のための技術の進化を追求し、性能・品質の更なる向上を図ることでパワーエレクトロニクス機器の省エネ化を実現し、脱炭素社会の実現に貢献していきます。高周波・光デバイス事業では、コア・コンピタンスである化合物半導体技術を5G通信やデータセンターなどの情報通信分野や、防犯・見守り・空調などのセンシング分野へ応用し、時代のニーズを捉えた新たな価値を創出していくことで、安心・安全な暮らしや、快適なデジタル社会の実現に貢献していきます。
世の中が大きく変わるときには、常に半導体の「進化」と「革新」があります。半導体・デバイス事業は、三菱電機グループのシナジーを結集した競争力の高いキーデバイスを幅広い市場へ提供していくことによって、持続可能な社会の実現に向けた社会の変化を先導していきます。このような取組みによって顧客からの高い支持・信頼を獲得し、事業の持続的成長を実現していきます。
お客様の機器の低消費電力化を実現するSiC/Siパワー半導体デバイス
xEV用SiC/Siパワー半導体モジュールJ3シリーズ(J3-T-PM、J3-HEXA-S、J3-HEXA-L)
三菱電機は業界に先駆け1997年にxEV用パワー半導体モジュールを量産開始し、2022年までに2,600万台以上のxEVへの搭載実績があります。2024年から、小型サイズを実現したxEV用SiC/Siパワー半導体モジュール「J3シリーズ」のサンプル提供を開始しました。SiC-MOSFET※1、あるいはRC-IGBT※2(Si)を同一パッケージに搭載した製品をラインアップし、xEV用インバーターの小型化に貢献します。また、豊富なラインアップにより幅広い電気容量帯のインバーター設計に対応することで、xEVの航続距離延伸や電費改善を実現し、更なる自動車の電動化普及に貢献します。
※1SiC:Silicon Carbide/炭化ケイ素
MOSFET:Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor/金属酸化膜半導体製の電界効果トランジスタ
※2RC-IGBT:Reverse Conducting IGBT/IGBTとダイオードを1チップ化したもの
データセンター内通信の高速大容量化に貢献する光通信用デバイス
次世代データセンター向け200Gbps EMLチップ・200Gbps pin-PDチップ
近年、高解像度映像ストリーミングや生成AI 技術の利用拡大によりデータ通信量が飛躍的に増加しており、ネットワークの高速化や大容量化が従来以上に求められています。三菱電機は、次世代の通信速度800Gbps※1や1.6Tbps※2に対応可能なデータセンター向け光トランシーバー※3に搭載される光デバイスとして、送信用の「200Gbps EML※4チップ」を2024年4月より量産開始し、受信用の「200Gbps pin-PD※5チップ」のサンプル提供を2024年10月より開始しました。光トランシーバーの通信容量拡大を実現し、データセンター内通信の高速・大容量化に貢献します。
※1Giga-bits per secondの略。1秒間に10億個のデジタル符号を伝送する通信速度
※2Tera-bits per secondの略。1秒間に1兆個のデジタル符号を伝送する通信速度
※3電気信号と光信号を相互に変換する電子部品
※4Electro-absorption Modulator integrated Laser diodeの略。電界吸収型光変調器を集積した半導体レーザーダイオード
※5pin接合を有するフォトダイオード
※写真やイラストはすべてイメージです