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Factory Automation

三菱電機FAについてThe Road to Automating the World
FAシステム事業 関係者インタビュー

製品開発を通してFAの未来を作り出す三菱電機自動化(中国)有限公司 中国共創センター 副センター長
戎 罡(ロン ガン) 1998年入社

2025-03

三菱電機FAシステム事業では、多様な従業員が、それぞれの想い・技術・こだわりを存分に発揮し、共通の旗印である“Automating the World”の実現を目指している。そのリアルな肉声を、世界各国からお届けする『The Road to Automating the World』。今回は、2022年3月に開設された中国共創センターの副センター長を務める戎罡に話を聞いた。

ここなら私のやりたい仕事ができると確信

── 学生時代はどのようなことを学ばれていたのですか?

戎:中国では“二十世紀末までの4つの現代化”という目標があり、そのうちのひとつが工業現代化でした。父からの「理数を勉強すれば世界中どこへ行っても恐れることはない」という教えもあり、将来の夢はエンジニアに。大学では第一専攻として工業自動化を、第二専攻として技術経済を学び、卒業後は仕事をしながらMBAを取得しました。

── 三菱電機へ入社された経緯についてお聞かせください。

戎:大学卒業後は大手電気機器メーカーへ就職し、現場の製品技術と製造技術を担当しました。しかし、そこでの生活に疑問を感じ、転職を意識するように。ちょうどそのとき耳に入ったのが、三菱電機がFAビジネスを拡張するために社員を募集しているという情報でした。三菱電機といえば、世界的に有名な会社ですので、ぜひ働いてみたいと思い入社を決めました。

── 入社後はどのような仕事に携わられたのですか?

戎:現在働く三菱電機自動化(中国)有限公司の前身の一部、三菱電機機電(上海)有限公司 FA部門の設立(1998年)と同時に入社してから、エンジニアリングプロジェクト、顧客向けトレーニング、技術支援、トラブルシューティング、製品修理など、さまざまな分野の技術担当者としての業務に携わってきました。その後、サービス技術チームの管理者となり、数年後にはe-F@ctoryビジネスの立ち上げに関わったり、いくつかの社内表彰もいただけたりと会社の成長とともに成長してきたと言っても過言ではありません。

── 現在の仕事内容と役割について教えてください。

戎:現在は2022年に開設された中国共創センターの副センター長を務めるかたわら、企画部と開発部を統括する役割を担っています。センター内の同僚と力を合わせながらFA製品のアプリケーション開発業務を行いつつ、アメリカ、ヨーロッパ、インド共創センターなどとの連携にも力を注いでいます。

大切にしていきたい技術へのプライド

── 仕事をする中で大切にしていることは何ですか。

戎:技術に対するプライドですね。過去に日本の技術者と展示用の生産ラインに配備されている加工設備の検収を行った際、研磨された部品の表面に水の波紋のような加工不良が見つかり、設備メーカーに調整してもらったことがありました。私としては「実際の生産ラインではないのでそこまでの精度は必要ないのでは?」と思ったのですが、その方から「これは三菱電機ブランドを代表する技術であり、展示ラインでも実際の生産効果と同じものにしないといけないんだ」と教えていただきました。その経験から品質に対してのこだわりの重要性を実感し、今でも仕事をする上で心がけています。

── これまでに直面した課題や、それを克服したプロセスを教えてください。

戎:中国共創センターではFA製品に搭載されるアプリケーション開発を行っているのですが、お客様それぞれのご要望に応じた特殊仕様のアプリを開発するには、日本の名古屋製作所などと連携しなくてはなりません。たとえば、販売会社の業務ニーズと日本の研究開発ルールを統合したり、新しい業務モデルを策定したりと、あらゆる調整が必要になります。最初は日中文化の違いによる衝突も、しばしば起きていました。しかし「より良いソリューションをお客様に提供したい」という想いは一致しています。そのためにも私たちは人材採用も含めてゼロから新しい部門を設立して対応を進め、3年間の努力の末、スムーズなサイクルを構築することができました。その結果、多くのお客様に喜ばれるソリューションを提供できるようになり、売上の拡大にもつながっています。

── この先、どのようなものを生み出していきたいとお考えですか?

戎:現在、私たちが行なっているアプリケーション開発は、主に既存製品では行き届かないニーズの隙間を補うことです。中国には多くの先進的な産業応用シーンがあります。今後も革新的なアプリケーションの開発を通じて製品の付加価値を高め、製品力の競争力強化に貢献していきたいと考えています。

── 最後に、戎さんの“ものづくりへの想い”をお聞かせください。

戎:FA製品は、リレーからシーケンサ 、モーションコントローラからロボットへと発展し、さらにはネットワーク化やクラウドの活用など多様な進化を遂げてきました。最近ではリアルタイムバーチャル、産業用5G/6G、生成AIなどの先端技術が実証され、自動化業界の新しい時代が幕を開けようとしています。そうした最先端のトレンドを捉えつつさらにその先の未来を作り出すような、より便利で、より効率的で、より環境にやさしいFA製品を開発していきたいと考えています。

この記事は2025年2月のインタビューより書き起こしたものです。

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