展示会情報
三菱電機FAが出展を行った展示会の情報を掲載しています。
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[展示会報告]第26回 設計・製造ソリューション展 DMS/第19回 機械要素技術展 M-Tech
2015年7月公開
第26回 設計・製造ソリューション展 DMS 展示会報告
製造業向けのITソリューションが集結したDMSでは、三菱電機はFA統合ソリューション「e-F@ctory」を中心に、パートナを含めた関連ソリューションを幅広く展示しました。メインのコーナーでは、化粧品のボトルをキャップで封止する工程をイメージしたデモを展示。キャップをラインに投入し、レーザマーカで打刻した後、バーコードリーダで製品情報を読み込み、それに合わせた圧入作業とそれが規定どおり行われたかを検査し、最後に外観検査を行う生産ラインです。
e-F@ctoryでは、これらラインの各作業の情報はシーケンサで収集され、ICTで統一的な管理と分析が可能になります。展示では、シーケンサ「MELSEC iQ-R」で収集したラインの情報をモニタに表示。各作業の状態や生産の進捗状況、品質データの推移などを管理者が一望できることをご紹介しました。
3D環境で正確な事前検証を実現
個々のシステムは、「開発・設計・PLM」「生産・保守」「一つ先の工場へ」の3つに分けて展示しました。「開発・設計・PLM」では電気CADやシミュレーションシステムをテーマに、三菱電機製のツールと連携したシステムが集められました。
主なものは、シーケンサとカメラセンサを接続した図を作成し、GX Works上に取り込んで故障解析できるシステムや、三菱電機が提供する部品ライブラリを使って3Dのリアルな設計図を作成するシステム、RT ToolBoxやGX Worksのデータを読み込んで3D環境でラインの動作をシミュレーションなどです。いずれも設計データを活用し、現場での配線や機器設置作業を行う前にシミュレーションを行うことで、現場作業の軽減や手戻りを防止し、工期短縮をはかることが可能です。
設備のデータと映像を組み合わせる
「生産・保守」のコーナーには、生産設備の管理を支援するさまざまなシステムを集めました。具体的には、現場の設備のデータを分かりやすい形に表示し、的確なタイミングでのメンテナンスなど管理者に気づきを与えるシステムや、映像を組み合わせた設備管理のシステム、現場チェック時のヒューマンエラーを防止するソリューションなどを展示しました。
いずれのシステムにも共通するのが、シーケンサが収集した現場のデータを効果的に活用している点です。シーケンサのデータとWebカメラの映像を同期させて収集・蓄積するシステムでは、異常発生時に現場で何が起きていたか、データの変化と映像を調べることで、原因分析に生かすことができます。またテレビ会議システムの一つのウインドウにGOTの情報をそのまま表示できるシステムも展示され、海外の製造拠点とのコミュニケーションに有効なことも紹介しました。
ヒューマンエラー防止のソリューションとして展示したのは、シーケンサとハンディターミナルを連携させたシステムです。現場で紙のシートで行うようなチェック作業をハンディターミナルに置き換えるものです。ハンディターミナルが直接シーケンサにアクセスし、転記などヒューマンエラーが起こりやすい作業を不要にすることで、正確な点検作業を行えるように支援します。
「生産・保守」のコーナーではこの他に、省エネ支援システムも展示しました。シーケンサのCPUユニットに搭載したアプリケーションで、デマンド監視やトレンドグラフ、日次や月次ベースの電力消費量を見える化します。
ARで点検対象を具体的に表示
「一つ先の工場へ」のコーナーでは、AR(拡張現実)で設備点検を支援するシステムが展示されました。点検対象の設備とそこに添付されたバーコードをタブレット端末のカメラで写すと、ディスプレイ上で注意点などを設備の写真に重ね合わせるように表示するシステムです。設備のデータはシーケンサで収集することはできますが、設備の音や油の色など人間の五感に頼る点検は、現場で行う必要があります。そうした点検に、ARによる支援システムは効果を発揮します。
この他、シーケンサのデータをクラウドにアップロードし、BIツールで活用するシステム、ペーパーレスや見える化など設備管理のソリューションを一体化したソリューション、シーケンサと制御対象機器の間を無線化するソリューションなども展示しました。
第19回 機械要素技術展 M-Tech 展示会報告
機械要素や加工技術などものづくりの基本技術がテーマのM-Techでは、三菱電機はセンサソリューション「iQSS」(iQ Sensor Solution)を中心とした展示を展開しました。iQSSは、生産現場のあらゆるところで使われる各種のセンサを、共通のネットワークとツールで管理可能にするシステムです。個別のセンサごとにそれぞれの環境が必要だった設定やメンテナンスなどを一元化し、TCO(総所有コスト)低減に効果を発揮します。
M-TechではiQSSを紹介するために、加工部検査と最終検査の工程を模したデモを行いました。デモのシステムは5つのセンサから構成されています。最初のセンサはRFIDで、検査対象の製品の品種を判定します。次のセンサはレーザ測位センサで、製品の上部に取り付けてあるネジの高さから、ネジが正しくはめこまれているかを判定。3つ目のRFIDセンサで加工工程別の履歴を参照し、4つ目のレーザ測位センサで製品の高さが規定範囲内かをチェックします。最後に5つ目のセンサで、検品済みを示すシールが製品に貼られているかをビジョンセンサで確認し、検査が終わったものだけが出荷されるというイメージのラインです。
こうしたライン上の多数のセンサを、iQSSでは一元的に管理できます。一つのGOT上で各センサの画面を切り替えながら、設定作業が行えることを紹介しました。センサ別にエンジニアリングツールを用意して使い分ける必要がないため、管理の手間が大きく軽減できるというわけです。
iQSSで95%の省配線化が実現
iQSSのもう一つのメリットは「省配線化」です。センサごとにケーブルを敷く必要がなく、共通化を進めることができます。その実例も2つ展示しました。
一つはロボットハンドの例で、従来のセンサネットワークでは32本のケーブルが必要なものが、iQSSでは4本に集約されたシステムです。ケーブルの本数が多い場合、太い保護管で束ねる必要がありますが、ロボットハンドの回転時に保護管が周囲に干渉する可能性があるほか、保護管が割れて中のケーブルがむき出しになる恐れもあります。iQSSにより4本に集約すれば、保護管が不要なのはもちろん、ロボットハンドの中を通すことも可能になります。ロボットハンドが動いてもケーブルが干渉したり絡まったりすることがなくなり、作業効率向上が期待できます。
もう一つは、作業台で電動ドライバを制御するシステムです。トルクのコントロールなどを行うこのシステムでは、iQSSによりセンサの配線を95%削減できることを、実際に配線したシステムを比較して紹介しました。
このドライバを制御するシステムは、ドライバの使い分けやネジの選択のミスを防ぐ「ポカヨケ」システムとしても展示しています。GOTで生産品目を選択すると、使うネジが収められた箱のふたが開き、締め付けに使用するドライバのランプが点灯し、そのネジとドライバを使用するように促すことで、ミスを防止するものです。展示はそのシステムを来場者が体験できるようになっており、ネジ締めを間違いなく行えることを実感していたようです。
機械要素がテーマのM-Techではこの他に、ギアードモータも展示しています。モータに対する負荷を変えても、瞬時に追随し、一定の回転数を維持できる機能を紹介しました。
製品・ソリューションのご紹介
DMSにてご紹介
- 三菱FA総合ソリューションe-F@ctory
- e-F@ctoryは、「生産情報の見える化」「エネルギーの見える化」「安全の見える化」の実現による企業のTCO※削減、企業価値向上を支援します。
M-Techにてご紹介
- iQ Sensor Solution
- パートナセンサとシーケンサ・表示器・エンジニアリング環境の連携をよりいっそう強化。操作性が劇的に向上し、TCO※削減を実現。
※TCO:Total Cost of Ownership
- AnyWireASLINK
- AnyWireASLINKは、シーケンサからすべてのセンサの状態を集中監視(診える化)し、稼働率向上、工数削減を実現します。
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