データサイエンス
ビッグデータから「なぜ?」を探るデータ活用法。
データの背後にある
「原因」を明らかに
「データ(Data)」の「科学(Science)」とは、いったいなんなのでしょうか?
第0回その2で、ビッグデータは「人が行動し、発言することで集まるあらゆるデータ」であるとお伝えしましたね。今、このビッグデータを用いて、ここから有益な情報を得るためにAIを導入する組織や企業が増えています。ただ、AIにビッグデータを読み込ませただけでは、有益な成果に結びつけることはできません。なぜなら、AIは『結果』を出すことはできても、その結果がなぜ起こっているのかの『原因』を追求する能力がないからです。
そこで、AIが導き出した「結果」をもとに、統計学や数学、計算機科学などの知識を持つ人の手によって、そのデータから推察される「なぜ?」を導き出して、問題解決に活かすアプローチが注目されるようになり、これが[データサイエンス]と呼ばれるようになりました。
「データサイエンティスト」
って?
「データサイエンス」によって、ビッグデータから「原因や理由」を導き出す人たちは[データサイエンティスト]と呼ばれ、今注目されている職業です。
2000年代、インターネットが急激に発展したなかで、膨大なデータがインターネットを通して集められるようになりました。また、スマートフォンの登場によりソーシャルゲームやSNSまで、私たちのWeb上での行動データが収集され、さらに精度の高い分析を、今後の開発や戦略に活かしていきたい、と考える空気が高まった背景があります。
ちなみに、同じようによく聞く「データアナリスト」とはどの辺りが違うのでしょうか?
担当する範囲は似ている部分もあるものの、分析そのものを得意とする人たちを「データアナリスト」、そこから導き出される分析からの推察をもとに、課題解決の方法を考えていく人たちを「データサイエンティスト」と呼ぶことが多いようです。「コンサルタント」にも近い考え方をもつ職業なのかもしれませんね。
「なぜ?」が考えられるのは、
まだまだ人間だけなんだね。