データマイニング

それは・・

大量のデータから新しい知見や考え方を「掘り当てる」こと

1 データから「よい鉱石」を
掘り当てる?

デジタル技術の進歩で、大量のデータがネットワークでやり取りされる現代。あらゆる分野において、そのデータをいかに効率的に収集し、より深く分析するかがとても重要になってきています。膨大なデータの扱い方で、より注目されているのがこの「データマイニング」です。

「マイニング(mining)」とは「地中の鉱物などを掘り出す」、いわゆる「採掘」の意味があります。データマイニングとは、鉱山からよりよい鉱石を掘り当てるように、大量のデータから統計学やパターン認識、AIなどを活用しデータ解析を行って、役に立つ知見や考え方を探り当てることです。

データマイニングを活用すると、一見関連のない物事の相関性が見つかることもあり、業界や分野を問わず、さまざまな場面でその活用が期待されています。データマイニングはビッグデータ(膨大なデジタルデータ)技術が今のように発展する以前からありました。このビッグデータ技術の発達によって、データマイニングで得られる価値や精度はさらに向上し、より力を発揮しやすくなったといえますね。

2 どんなところで
役立ってるの?

データマイニングを話題にする上で、よく出てくるのが「おむつとビール」の事例です。
米国大手のスーパーマーケットで、おむつを買う人はビールも一緒に買う傾向があることがわかったというものです。おむつはかさばるため、妻が夫に買い物を頼むことが多いのが分かり、おむつ売り場にビールを置いたところ、売上げが伸びたというお話です。一見相関関係がないようなものに一定の法則を見つけだすことも、データマイニングの一つといえますね。

その他にも、製造業では工場の生産ラインにセンサーを設置し、機器が故障するタイミングや箇所・原因を特定することでメンテナンスを最適化したり、医療の分野では、過去のカルテから患者ごとに効果の高い治療法を導き出したりしています。過去の気象データを活かした天気予報や、スマートフォンの位置情報データを集約し、ゲリラ豪雨を予測するなど、公共事業にも役立てられています。

AIによる機械学習と組み合わせることで、AIにデータマイニングを行わせるのも手法の一つです。人間では気づけなかったデータの法則や分類を発見できる場合があり、ビジネスに活用されています。

データマイニングは新たな視点や考え方を与えてくれますが、人間がその効果を検証し、判断することではじめて力を発揮します。データマイニングを活用することで、今後さらに新しい発見が生まれ、人の生活もより豊かになっていくことでしょう。

POINT!

データが膨大になった今だからこそ、
お宝を探す技術が必要なんだね。