業種や規模の大小を問わず、あらゆるビジネスにおいてインターネットへの接続は不可欠なものです。三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社(MIND)は、法人ユーザーに求められる、高品質かつ安定したインターネット接続サービスを提供しています。セキュリティ対策からインターネット接続機器の手配/運用代行まで、お客様のお困りごとに柔軟に対応します。
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法人向けに特化した高品質なインターネット接続サービス
法人向けインターネット接続サービスに求められる条件についてセキュリティ事業部 セキュリティ第二部 第二課長の岸浪康博氏は次のように語ります。
「法人向けでは、特に安定した通信品質が求められます。ほぼすべてのビジネスにおいてインターネット環境があることが前提となっています。お客様にとってインターネットにつながるのは当たり前、通信が安定しているのも当たり前です。個人向けサービスでは、回線を共有する利用者が増えると通信速度が遅くなることがありますが、法人向けでは常にお客様が必要とするレスポンスや通信速度を確保することが求められています」
MINDインターネット接続サービスは、法人ユーザーの厳しい要求に応える高品質なインターネット接続環境を提供しています。国内外の主なプロバイダーとダイレクトに接続することで高速・大容量の安定した通信を実現。高度な運用による可用性の高さも特長です。
ネットワークの状態はMIND統合運用管制センター(ICC)の専門エンジニアが24時間365日監視しています。ネットワークは複数の経路で冗長化しており、万一、どこかの経路に障害が発生しても自動的に別の経路に切り替えて通信を確保します。こうした取り組みにより、稼働率99.999%という高い可用性を実現しました(2019年度から2023年度の実績)。
予算やニーズに合わせた多様なサービス提供も特長の一つです。料金体系は、定額制と従量制があります。従量制にはピーク時の95%が課金対象となる「95%ルール」と、トラフィック全体の平均を課金対象とする「平均ルール」があり、いずれかを選択できます。また、ネットワーク構成は、コストを抑えたシングル構成、さらに安全性の高い拠点内冗長構成や東阪冗長構成を選択できるなど、ユーザーごとの要望に沿ったインターネット接続環境を提供しています。
ISPとして約30年の実績様々な業種・規模のユーザーに導入
MINDインターネット接続サービスは1995年に提供を開始しました。主にインターネットサービスプロバイダー(ISP)に与えられるAS番号は“4680”と非常に若い番号です。インターネットの黎明期から積み重ねてきた実績は、大手ISPやインターネットエクスチェンジ(IX)との高速接続や他の事業者との緊密な情報交換などにつながっています。
同サービスの利用者は、業種・規模ともに多岐にわたります。代表的な大規模ユーザーとしては大手金融機関があります。金融機関は最も高品質なインターネット接続環境を必要とする業界の一つです。
「金融機関でネットワーク障害が起きると社会に大きな混乱を招きます。大手金融機関のインターネット接続環境を長年、安定して提供してきたことは、私どものネットワークに対する大きな信頼につながっています」(岸浪氏)
金融機関以外にも製造業や医療機関、ケーブルTV局、個人商店のような小規模ユーザーも多数います。
「お客様アンケートの結果、どのお客様にも、ネットワークの品質と信頼性の高さ、そして手厚いサポートを評価いただいています」(岸浪氏)
日本でいち早くDDoS攻撃対策を実現
セキュリティを重視したISP
近年のネットワーク環境においてセキュリティの確保は最も重要な課題の一つです。MINDインターネット接続サービスは、MINDのセキュリティ事業部が運営しています。2015年には常時接続型DDoS防御システムを日本で初めて導入するなど、早期からセキュリティを重視してきました。
その取り組みについて、セキュリティ事業部 セキュリティ第二部 第二課の新津真之氏は次のように語ります。
「オリンピックやワールドカップのような国際的なイベントが開催されると、世界中から大規模なサイバー攻撃にさらされることが想定されます。それを見据え、私どもは早くからDDoSなどのサイバー攻撃への対策を行ってきました。また、その他のセキュリティ対策として、なりすまし攻撃に備えドメインやメールアドレスのチェック、不審な通信の検知なども常に行っています」
お客様の困りごとを解決する「マネージドルータサービス」
最近は、ネットワーク管理業務をMINDに委託したいというユーザーが増えているといいます。
「ネットワーク技術は高度化し、セキュリティへの要求も厳しくなっている一方で、ネットワークインフラのエンジニアの人材不足が深刻化しているというお話を多くのお客様から聞きます」(岸浪氏)
セキュリティ事業部 セキュリティ第二部 第二課の大池秀治氏はお客様の傾向を次のように語ります。
「地方のケーブルTV局などは、ネットワーク管理運用の担当者が一人ですべての管理運用を行っていることも珍しくありません。一人では24時間365日対応が難しいという課題や、担当者の定年が近いが後継者がいないといった課題があり、外部に運用を委託したいというケースも多くあります」
こうしたニーズに応えるために昨年度から提供を開始した新しいサービスが「マネージドルータサービス」です。これはMINDがインターネット接続サービスの提供を通じて培ってきた技術やノウハウをユーザーの困りごと支援に提供するものです。ルータ設定の代行はもちろん、インターネットおよびネットワークの運用、管理に関する幅広い困りごとに対応可能です。
「このサービスでは、あえて詳細なメニューは設けていません。お客様の困りごとは千差万別で、固定したメニューでは対応できないことが多いためです。ご要望が当部署の取り扱い範囲で収まらないときには、MINDの他部署と連携してお手伝いすることも可能です」(岸浪氏)
「お客様から当社では提供していないルータを使いたいという要望をいただくこともあります。一般的なマネージドルータサービスはルータなどの機器をあらかじめ決められたものだけに限定することが多いのですが、MINDでは検証を行うなどして、できるだけお客様のご要望にお応えするようにしています」(大池氏)
マルチスキル体制と充実した検証環境が柔軟な対応を実現
マネージドルータサービスでは詳細なメニューを定めていません。あえてメニューを限定せずに柔軟な対応ができるのは、マルチスキルを持ったエンジニア集団であること、そして充実した検証環境を備えているためです。
「担当者が複数分野の技術を有しており、回線担当、ネットワーク担当、サーバ担当といった縦割り組織ではないため、分野を跨ぐようなご相談にも迅速かつ柔軟に対応ができます」(新津氏)
「検証環境が充実しているのは、金融機関のお客様がネットワークに変更を加える際には、必ず本番に近い環境でリハーサルを行う必要があるためです。この検証環境を用いて機器のテストなども行っています」(大池氏)
今後の展望について岸浪氏は次のように語ります。
「昨年、お客様に対して実施したアンケートでは、サービスの品質やサポートに対して予想以上に高い評価をいただき、私どもの歩んできた方向性が間違っていなかったことが確認できました。今後は回線の増強はもちろん、セキュリティのさらなる強化とマネージドルータサービスの拡充によって、お客様のビジネスの成長に貢献していきたいと考えています」