グリーンな社会の実現に向けて

「カーボンニュートラル」「サーキュラーエコノミー」に関する施策

製品関連環境データ管理

製品に関する環境業務は、環境データ(消費電力、温室効果ガス排出量、製品・包装材の素材別質量など)の収集、それらを基にした温室効果ガス(GHG:GreenHouse Gas)排出量や資源投入量などの算定・開示、製品アセスメントやライフサイクル全体でのCO2排出量の評価による環境配慮設計の推進など、多岐にわたります。

三菱電機グループでは、社外からの様々な環境データ開示への要求に応えるべく、製品に関する環境データを一元管理する「e-Proシステム」(製品環境データ収集システム)を立ち上げ、環境データの収集・算定・開示の作業を効率的に実施しています。「e-Proシステム」では、年間消費電力量、仕向地、製品や包装材の質量データなどを活用し、簡易的にLC-CO2*排出量を計算しています。また、製品群別のカーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーに関連した目標を設定し、入力された情報を設計部門にフィードバックすることで課題の見える化を図り、環境配慮設計を推進しています。

  • Life Cycle CO2:製品やサービスのライフサイクル全体を通して排出されるすべてのCO2

e-Proシステムの全体像

e-Proシステムの全体像

建築物、設備の省エネ徹底

新棟建設や建屋更新の計画においては、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」、生産拠点における生産設備導入においては、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(省エネ法)」にそれぞれ準拠した社内独自のガイドラインを設け、その遵守を徹底しています。

再生可能エネルギーの導入拡大

以下2つの方向性で再生可能エネルギーの導入拡大を進めていきます。

  1.  太陽光発電設備の設置、他の再生可能エネルギーメニューの検討あるいはグリーン電力証書の活用など、地域ごとに最適な手段の検討と課題抽出を行い、導入拡大に取り組みます。
  2.  太陽光発電において余剰電力が発生している場合は、有効活用の手段(自己託送など)を検討します。

プラスチック排出物の有効利用

2035年度までに廃プラスチックを100%有効利用することを目指し、各事業所にて廃棄物発生源の見える化と目標値を設けた発生数量管理に取り組んでいます。有効利用率の更なる向上のため、必要なリサイクル技術を有する企業との連携を進めます。

「ネイチャーポジティブ」に関する施策

地球生態系は多様な生物の営みそのものです。人間のあらゆる文明活動はその恩恵下にあると同時に直接・間接的な影響を及ぼしており、現在、生態系の破壊による生物種の減少など「生物多様性」が損なわれつつあるといわれています。三菱電機グループはこうした認識に立ちネイチャーポジティブへの取組みを推進しており、現在整備されている三菱電機の製作所の機能緑地を対象に、環境省「自然共生サイト」への登録を進めていきます。

また、「里山保全プロジェクト」と「みつびしでんき野外教室」の運営により地域交流・貢献を充実させていくほか、海洋プラスチック汚染に関する啓発を兼ねた地域清掃などの活動にも注力し、国内・海外での取組み結果を随時公表するとともに、環境改善へのグループ全体の貢献度を見える化します。