高精度センシング技術と照明制御技術でストレスフリーの省エネを実現
株式会社 島津製作所 様
W10号館 ヘルスケアR&Dセンター（京都府京都市）
先進的な環境建築の実現のため「一歩進んだ省エネ技術」の導入を検討
島津製作所の「ヘルスケアR&Dセンター」は、同社のヘルスケア領域の先進技術の強みを生かし、オープンイノベーションと共創で、革新的な技術開発や今日的な課題解決を提供する研究拠点。京都・三条工場内に2019年に開所した。建物は環境建築の先導モデルとして計画され、照明のLED化から、さらに一歩進んだ省エネ技術の導入を検討、同時にストレスなく研究に集中できる快適な光環境の実現を目指していた。
お客さまの課題は「LED照明の省エネ性能をより効果的に引き出しながら、空気のように自然でストレスフリーな光環境を創造」
島津製作所は既存施設でLED照明に加え、人感センサを導入し、社員の点消灯の管理負担の軽減と、不要な器具は消灯することでさらなる省エネを推進してきた。しかし、動きが少ない研究作業は、センサが人を感知できず、勝手に消灯するケースも多く、それが社員や研究者のストレスになっていた。こうしたセンシングの不具合を解消し、必要な場所に必要な照度の光を配する自然な明るさを実現することで、社員が研究に集中できる光環境の実現が求められた。
LEDソリューション
「ネットワーク照明制御システムMILCO.NETの高精度画像センサの導入で、理想の執務・研究環境を維持しながら照明の省エネを最適化」
MILCO.NETの高精度画像センサは、わずかな人の動きをセンシングし、在・不在を感知するため不意な消灯のストレスを解消できる。また、現在照度を推定する機能も搭載しているため調光センサの追加なしで、照度の最適化が可能になった。感知エリアの設定が容易で、不要な点灯を抑えながら、違和感のない自然な光環境を実現。その他にMILCO.NETでは、照明のスケジュール制御や1階の共創・協業エリアの色温度可変も制御盤で集中管理するほか、制御盤操作で個別のセンサの設定変更ができるので、執務エリア上では、各社員に合わせたきめ細かな調整も可能になった。
お客様の声
「MILCO.NETによる洗練度の高い照明制御技術は空気のようなもの。あまりに自然なので意識されることがない。こうした先進技術の採用が評価され、『ヘルスケアR&Dセンター』は国土交通省のサステナブル建築物等先導事業（省CO2先導型）に採択。CASBEE京都のSランク建築物に公表されています」（島津製作所 製造推進部課長・祝部茂樹氏）。「MILCO.NETは省エネだけでなく運用面のメリットも大きいと感じている。出社して照明スイッチを入れ、仕事終わりに社員の不在を確認し照明のスイッチを切る。その作業を制御技術で解消することで、社員のストレスを少しでも軽減し、研究開発に専念できる環境を実現できました」（島津製作所 製造推進部主任・松田健太氏）
事例データ
■施主：株式会社 島津製作所
■施工：清水建設・太平工業共同企業体/株式会社 きんでん
■所在地：京都府京都市中京区
■導入年月：2019年1月
「株式会社島津製作所 ヘルスケアR&Dセンター」に採用された三菱電機の照明制御システム
制御操作盤
照明コントローラ
画像センサ
■ ネットワーク照明制御システム「MILCO.NET」
小規模から大規模施設まで分散管理、集中管理を可能にする照明制御システムです。
【利便性】1種類の通信線でシステム構築が可能で、誤配線防止、施工性の向上を実現。回路ごとのリレー制御や器具1台毎の器具個別制御も1つのシステムで対応可能。
【省エネ性】デマンド制御、画像センサ機能等によりきめ細かな省エネを実現。
【快適性】個別制御の場合、一括動作がスピードアップ、センサ機能、色温度操作により快適な照明を実現。
【安心】万一のシステムダウン時でも照明の点／消灯が可能なフェールセーフ機能（リレー制御）。BCP（災害時における事業継続計画）への対応も。