三菱電機株式会社は、機械学習※1の仕組みを用いて車両情報とドライバーの生体情報などから直線走行時の漫然運転(考え事をしながらの運転、ぼうっとした状態での運転)を検知する「漫然運転検知アルゴリズム」を開発しました。不注意運転とされている居眠り運転・脇見運転だけでなく、これまで難しかった漫然運転を検知することで自動車事故防止に貢献します。
この開発内容については、「第44回東京モーターショー2015」(10月29日〜11月8日、於:東京ビッグサイト)にてデモ展示します。
- ※1コンピューターを用いて大量の複雑なデータを分析し、人間の介在なしに優れた意思決定と的確な行動を導くことを可能にする技術
開発の特長
- 時系列データからドライバーの「適切な運転状態」を予測して漫然運転を検知
- ・車両情報(ハンドル舵角など)、生体情報(心拍数など)、顔情報(顔向きなど)を時系列データとして入力し、機械学習アルゴリズムを用いてドライバーの現在あるべき「適切な運転状態」をリアルタイムで予測
- ・ドライバーの現在の運転状態と予測した「適切な運転状態」が大きく異なる場合に漫然運転として検知してドライバーへ警告を行い、安全運転を促すことで事故防止に貢献
- 業界で初めて※2 漫然運転検知の機械学習アルゴリズムに「深層学習」を採用
- ・「適切な運転状態」を予測する機械学習アルゴリズムに時系列データをうまく学習できる「深層学習」を採用することで、運転状態の予測誤差を従来比3分の1に低減※3
- ※22015年10月27日現在(当社調べ)
- ※3当社比較(従来法:3層ニューラルネットワーク)
今後の展開
2019年以降に、居眠り運転・脇見運転に加えて漫然運転も検知できるドライバーセンシングユニット(DSU)を製品化する予定です。