三菱電機株式会社は、データの特徴を学習して推論処理※1を行うディープラーニングを自動設計する「ディープラーニングの自動設計アルゴリズム」を世界で初めて※2開発しました。専門知識がなくても人工知能(AI)を短期間・低コストで導入でき、機器の使用環境に合わせたさまざまな推論処理や機器制御を実現します。
本開発内容は、国際会議ICONIP※3 2016(10月16日〜21日、於:京都大学)にて発表し、Lecture Notes in Computer Science(出版:Springer社)に掲載予定です。
- ※1既知の事柄を元にして未知の事柄について予想する識別、認識、予測などの処理
- ※22016年10月7日現在(当社調べ)
- ※3International Conference on Neural Information Processing
開発の特長
- 目的に応じたディープラーニングを自動設計
- ・独自アルゴリズムの開発により、AIの専門家に依頼しなくても学習データ※4を用いてディープラーニングの自動設計が可能
- ・学習データがあれば、機器のシステムに依存せず自動設計ができるため、機器の使用環境に合わせた高度な推論処理を実現
- ・学習データの中から特徴的なデータのみを重複なく抽出することで、効率的に適切なネットワークを構築し、設計時の試行錯誤を削減
- ※4ディープラーニングを動作させるための調整用データ
- ディープラーニングの自動設計により、AI導入期間を短縮・低コスト化
- ・専門家による作業を自動化し、ディープラーニングの設計時間を大幅に削減
- ・専門家への設計依頼が不要となり、AI導入コストを低減
- ・ユーザーのみで作業できるためAI導入が容易となり、活用範囲の拡大に貢献
開発の概要
設計手段 | 設計時間 | |
今回 | 計算機による自動設計 | 数分〜数時間 |
従来 | 専門家による設計 | 数日〜数週間 |