実証実験の背景と概要
鉄道事業者では、新型コロナウイルスの感染予防策として、窓開けによる換気や座席・つり革などに抗ウイルス・抗菌処置を行うなど、鉄道利用者の安心・安全に向けたさまざまな取り組みを実施しています。今回、車内空間のさらなる快適性の向上に向けて、東京メトロと検討を行い、ウイルス・菌を抑制する効果が認められている当社の「ヘルスエアー®機能」搭載 循環ファンを東京メトロ銀座線へ試験搭載し、共同で実環境での検証を行うことになりました。
- 試験搭載概要
銀座線1000系車両1両に「ヘルスエアー®機能」搭載 循環ファン6台を試験搭載※1 - 試験搭載期間(予定)
2020年11月26日~2021年2月28日
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本製品は、新型コロナウイルスの感染を防止するものではありません。24時間連続運転により、菌や花粉等の抑制やPM2.5等の粉塵除去を行い、車内空間の環境改善を図ります
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居住用途向け標準品に、商品表面の難燃性強化や、お客様が製品内部に触れないような加工を実施
「ヘルスエアー®機能」搭載 循環ファン(試験搭載品)の特長
- 独自の「ヘルスエアー®機能」で、列車内の空気中のさまざまな物質を抑制・除去
- 当社独自の「ヘルスエアー®機能」で、循環ファン内の風路に電界・放電空間を形成し、通過する空気中のウイルス※2・菌※3・花粉※4 を抑制。さらに電気集塵によりPM2.5※5 や塵埃を捕集
- コンパクトなサイズで天井・壁付設置設計を可能にし、省スペース化に貢献
- 一辺24cmの外形寸法で天井および壁付け設置を可能とし、省スペース化に貢献
- ダクト工事が不要で鉄道車両といった既設の設備にも設置が容易
- 低消費電力設計や省メンテナンス化により、ランニングコストを低減
- 低消費電力設計により、月間の消費電力量を1台当たり約7.7kWh※6 に抑制
- 6カ月に一度の水洗いで機能維持が可能な「ヘルスエアー®機能」ユニットにより、省メンテナンス化および低ランニングコストでの運転を実現
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25m3密閉空間での試験結果(風量:40m3/h、416分で99%抑制)。実使用環境下での効果とは異なります。【試験機関】(独)国立病院機構 仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター 【試験方法】25m3の密閉空間にウイルスを噴霧し、一定時間後に試験空間内の空気を回収し、その中にいるウイルスをプラーク法で測定【抑制方法】「ヘルスエアー®機能」ユニット内を通過【対象】浮遊したウイルス【試験結果】JC-10KR(強運転)の稼働有無で、416分で99%抑制(仙医R2-001号)。試験は1種類のウイルスで実施
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25m3密閉空間での試験結果(風量:40m3/h、388分で99%抑制)。実使用環境下での効果とは異なります。【試験機関】(一財)北里環境科学センター【試験方法】25m3の密閉空間に菌を噴霧し、一定時間後に試験空間内の空気を回収し、その中にいる菌を測定【抑制方法】「ヘルスエアー®機能」ユニット内を通過【対象】浮遊した菌【試験結果】JC-10K(強運転)の稼働有無で、388分で99%抑制(北生発2015-0046号)。試験は1種類の菌で実施
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実使用環境下での効果とは異なります。【試験機関】ITEA株式会社東京環境アレルギー研究所 【試験方法】空中に浮遊させたアレル物質を「ヘルスエアー®機能」ユニット通過後、サンドイッチELISA法で測定 【抑制方法】「ヘルスエアー®機能」ユニット内を通過 【対象】浮遊した花粉 【試験結果】「ヘルスエアー®機能」ユニットの稼働有無での花粉抑制率88%(15M-RPTMAY021)。試験は1種類の花粉で実施
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PM2.5とは2.5㎛以下の微小粒子状物質の総称です。この循環ファンでは0.1㎛未満の微小粒子状物質については、除去の確認ができていません。また、空気中の有害物質のすべてを除去できるものではありません
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強運転で1日20時間運転した場合