三菱電機株式会社は、全社的な組織風土改革に向けた取り組みの一環として、社内公募で選ばれた45名の若手・中堅従業員の有志メンバーからなる全社変革プロジェクト「チーム創生」の提言により、新しい三菱電機グループの創生に向けた組織風土改革の指針として「骨太の方針」を策定しました。
当社は、一連の品質不適切行為問題を受け、再発防止を含む信頼回復に向けて、品質風土改革、組織風土改革、ガバナンス改革の「3つの改革」に取り組んでいます。組織風土改革については、最優先の課題として「上にものが言える風土」「失敗を許容する風土」「共に課題を解決する風土」の醸成を掲げ、社長をプロジェクトリーダーとする、全社変革プロジェクト「チーム創生」を2021年10月に立ち上げ、当社が目指す組織風土の実現に向けて、3つのステップで議論・検討を重ねてきました。
ステップ1で各拠点に所属する302名のサポートメンバーの協力も得て、グループ内従業員、延べ8,631名へのアンケート、および2,379名へのヒアリングを行い、全社の課題を幅広く抽出し、その原因・真因を究明。ステップ2で全社共通的なテーマに分類して解決策を検討し、ステップ3において全経営陣および全従業員への提言として「骨太の方針」を策定しました。
4月からは「骨太の方針」の実行フェーズに移行し、「チーム創生」は引き続き、各提言の実行を牽引していきます。あわせて、すべての職場で確実に実行していくため、各事業本部・部門にも変革プロジェクトを設置し、推進体制を強化しました。4月中旬からは、執行役や本部長と「チーム創生」のメンバーが、共に各拠点を訪問して、「骨太の方針」の従業員向け説明会を順次開催し、本方針策定に至る経緯や本方針へ込めた思いなどを直接説明するとともに、対話を通じた理解を深めていきます。新しい三菱電機グループの創生に向けて、会社と従業員が一丸となり各種施策を確実に実行していきます。
骨太の方針 概要
- 基本的考え方
劣化している風土を改善する施策(マイナスからゼロへ)と、新しい風土を築く施策(ゼロからもっと素晴らしい明日へ)の大きな枠組みで、6つの方針と施策の方向性をまとめたものです。経営層、ミドル層、全従業員の一人一人が変革の原動力となり取り組んでいくことにより、三菱電機グループの組織風土を変えていきます。
「私(me)から変わる、そして、三菱電機グループ(Mitsubishi Electric)を変える。自分ができること、三菱電機グループができることをひとつずつやっていきましょう!」という改革への思いを込めてスローガンを設定しました。 - 「骨太の方針」
(1)劣化している風土を改善する施策(マイナスからゼロへ)①前向きで双方向なコミュニケーションを活性化し、グループ全体に広げます 挨拶や感謝等の基本的な行動から始め、所属や役職に関係無く尊重しあえる信頼関係を築きます。また、経営層やミドル層は周囲の意見(異見)や相談に耳を傾け、丁寧に伝える対話を重視します。 ②形骸化した過度な業務を改め、本質的な業務に注力します 計画策定業務や会議等の見直し、業務DXの推進により、特にミドル層の高負荷を改善します。 ③お互いを信頼し、広く・分かり易く情報を共有します 人事評価基準や評価プロセス等の情報を、分かり易く開示すると共に、立場や部門による情報格差を無くし、人事評価や事業戦略への納得性を高めます。 (2)新しい風土を築く施策(ゼロからもっと素晴らしい明日へ)④役割・権限・責任を適切に付与することで、人・組織の自走を促します 組織・役職の役割の明確化、責任と権限の委譲、組織サイズの適正化により、意思決定の早期化ときめ細かなマネジメントを実現します。併せて、過度な部門帰属意識を解消し、全体最適を図ります。 ⑤部門を越えて繋がりあうことで、三菱電機グループの強みを認識し、活かします 共通の資産(人材・技術・アイデア・知財・情報・設備)を繋げ、効率的にアクセスできる仕組みを整備するとともに、経営資源(ヒト・モノ・カネ)を柔軟に投資する仕組み作り等により挑戦を後押しします。 ⑥お互いに学びあい、自発的に成長しあえる機会を増やします 学びを企業文化にする場「Melcollege」を立ち上げ、事本・部門等の垣根を越えて繋がります。 |