三菱電機株式会社は、次世代データセンター向け800Gbps、1.6Tbps光トランシーバー※1に搭載される光デバイスにおいて、従来の当社100Gbps製品と比べて2倍の高速動作を実現した「200Gbps(112Gbaud※2 PAM4※3)EML※4チップ」を開発しました。
本開発成果の詳細は、「Optical Fiber Communication Conference and Exhibition(OFC)2023」(2023年3月5日~3月9日、於:米国・サンディエゴ)で発表します。
近年、動画配信サービスの普及や情報のクラウド化によるデータ通信量の爆発的増加を背景に、データセンター内でデータ通信経路を切り替えるスイッチを構成する光トランシーバーには、従来の400Gbpsから、800Gbpsや1.6Tbpsへの高速大容量化が求められています。
今回開発した「200Gbps EMLチップ」は、当社独自のハイブリッド導波路構造の採用により、200Gbpsの高速動作を実現しました。また、CWDM※5の4波長に対応した4つのチップの信号を合波させることで1本の光ファイバーで800Gbpsの通信、さらにはチップを8つに増やすことにより1.6Tbpsの通信が可能となり、データセンターの高速大容量化に貢献します。
- ※1
光トランシーバー:電気信号と光信号を相互に変換する電子部品
- ※2
baud:1秒間の変調回数を表す単位。112Gbaudの場合1秒間に1120億回変調する
- ※3
PAM4:4-level pulse-amplitude modulationの略。4値パルス振幅変調。従来の「0」と「1」から成る2値のビット列でなく、4値のパルス信号として伝送する方式
- ※4
Electro-absorption Modulator integrated Laser diode:電界吸収型光変調器を集積した半導体レーザーダイオ-ド
- ※5
Coarse Wavelength Division Multiplexing:光通信における波長多重化通信技術の一つで、20nm間隔の複数波長の信号を1本の光ファイバーで伝送する方式。今回は1271、1291、1311、1331nmの4波長を採用
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