三菱電機株式会社は、グローバル・ブレイン株式会社と共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「MEイノベーションファンド※1」が出資する第4号案件として、金属インクジェット印刷によるプリント回路基板の量産に世界で初めて成功し、アディティブマニュファクチャリング※2の社会実装に取り組んでいるスタートアップ企業、エレファンテック株式会社(以下、エレファンテック)へ出資しました。
エレファンテックは、「新しいものづくりの力で、持続可能な世界を作る」というミッションを掲げ、金属インクジェット印刷技術と銅めっき技術を活用したフレキシブルプリント回路基板「P-Flex®」の製造と販売を行っています。既存製法と比べて環境負荷を低減した独自製法「ピュアアディティブ®法」を確立し、持続可能なものづくりの実現に貢献しています。
ものづくりに欠かせないプリント回路基板は、これまでは基板の全面に銅を成膜してから、不要な部分を除去して回路を形成するサブトラクティブ法と呼ばれる製法で作られており、製造過程における廃棄が非常に多く、また大量の水を使用していました。銅の印刷が必要な部分だけですむ金属インクジェット印刷技術を活用することによって、大幅な省資源化と水消費量や廃棄物の削減が可能になります。
当社とエレファンテックは、製造業界に革新的な変化をもたらすアディティブマニュファクチャリングの社会実装を目指し、金属インクジェット印刷技術の普及を通じて持続可能なものづくりの実現に挑戦していきます。
エレファンテック株式会社 代表取締役社長兼CTO 清水信哉氏 コメント
「今後、ものづくりにおいては、地球環境への影響を最小化できることが、競争力強化の鍵になります。金属インクジェット印刷技術の普及を目指すためには、高精度な制御に基づく微細な印刷が欠かせません。制御技術に強みを持つ三菱電機との協業により、アディティブマニュファクチャリングの社会実装をさらに加速させます。」
三菱電機株式会社 常務執行役兼CDO(DX担当、ビジネスイノベーション本部長) 榊原洋 コメント
「エレファンテックの地球環境にやさしい金属インクジェット印刷技術と、当社の先端的な制御技術を掛け合わせることにより、アディティブマニュファクチャリングを一層進化させ、ものづくりの高度化を目指します。ものづくりを通じて社会課題を解決するとともに、新しい顧客・社会価値を提供し、持続可能な社会を実現していく所存です。」
- ※1
「ME イノベーションファンド」を設立(2022年1月13日公表)
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/news/2022/0113.pdf - ※2
材料を積層、または付加することにより、さまざまな形状を作り出す加工方法
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