三菱電機株式会社は、Nozomi Networks Inc.(本社:米国 カリフォルニア州、CEO:Edgard Capdevielle、以下「Nozomi」)と両社のOT(Operational Technology:制御運用技術)セキュリティー事業の持続的拡大を目指し、長期的な協力関係構築に向けた技術開発およびマーケティングの協業契約を締結するとともにNozomiに出資しました。
協業契約締結の狙い
製造現場や社会インフラのIoT化・DX化に伴い、現場設備やシステムがインターネットを含むネットワークに接続されるようになり、ITセキュリティー対策だけでなくOTセキュリティー対策の重要性が増しています。OTセキュリティーにおいては、システムがシーケンサやロボットなどの多種多様な制御機器で構成されているため全体の把握が難しいこと、データの盗聴・漏洩対策に加えてシステムの連続稼働が重視されることから、ITセキュリティーのような一律の対策適用や異常検出時のシステム停止・切り離しが容易にできない難しさがあります。
三菱電機は、産業のDX化を推進するとともに現場設備・システムをサイバー攻撃から守るため「ワンストップOTセキュリティーソリューション」を提供しています。金融業界をはじめとする各分野向けで培ってきたITセキュリティー技術と、製造業をはじめとした制御機器/システム事業で長年培った知見を融合し、アセスメント・コンサルティングから対策および監視・分析サービスまでを一貫して提供しています。
Nozomiは米国のOTセキュリティーベンダーで、電力・鉄道などの社会インフラや自動車などの製造業を中心に幅広い顧客にOTセキュリティーソリューションを提供しています。システムの稼働を妨げることなく、機器構成や機器間の通信を明らかにするネットワーク可視化技術や、通信を監視し異常な通信を検出する侵入検知技術により、欧米・日本を含むグローバルで高いプレゼンスを有しています。
今回の協業契約の締結により、三菱電機が提供するFA機器・OTセキュリティーソリューションと、Nozomiが提供するOTネットワークの可視化・侵入検知技術とを連携させ、より高いシステムの安全性と連続稼働を両立したOTセキュリティーソリューションを創出します。また、TXOne社(2023年12月協業締結※1)、Dispel社(2024年2月協業締結※2)の製品・技術と合わせ、可視化/侵入検知、ネットワーク防御からリモートアクセスまでに至る包括的なOTセキュリティー対策を実現します。当社はDX化の前提となる安全なOTデータの利用環境を提供することにより、「設計・立上げ」から「製造」、「運用・保守」までの「ものづくりデータ」を活用したデジタルマニュファクチャリングを実現し、循環型 デジタル・エンジニアリング事業を強化します。
- ※1
2023年12月11日広報発表 https://www.MitsubishiElectric.co.jp/news/2023/1211.pdf
- ※2
2024年2月29日広報発表 https://www.MitsubishiElectric.co.jp/news/2024/pdf/0229-b.pdf
お客様からのお問い合わせ先
- 三菱電機株式会社 インダストリー・モビリティBA OTセキュリティ事業推進部
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